Looking Back At Bloomberg’s Term Through What He Banned.
1月1日、ニューヨーク市にビル・デブラシオ新市長が着任しました。
就任早々、猛吹雪「ヘラクレス」が市内を直撃。3日にはマイナス17度へ急低下しただけでなく、積雪量は多いところで27cm、我が家の周辺でも15cmにいたりました。大寒波に見舞われ、NY州とニュージャージー州は非常事態宣言を発令。デブラシオ新市長は自宅の前を雪かきする姿をみせ任期開始早々、庶民派の姿をのぞかせていました。
「格差縮小」を旗印に掲げるデブラシオ新市長のお手並みは、今後たっぷり拝見できることでしょう。12年に及びNY市を率いてきたブルームバーグ前市長から、どれだけかい離した政策でニューヨーカーを引っ張っていくのか。
新市長の手腕を予想する前に、ブルームバーグ前市長の実績を振り返ってみました。
ブルームバーグ前市長は、ニューヨーカーの生活を歩行者天国をはじめ公園、広場の普及で変えていった業績で知られています。例えば、タイムズ・スクエア。車を完全にシャットアウトし、憩いの場へ生まれ変わりました。
(出所 : The Atlantic)
半面、ソーダ禁止条例を持ち込んだことで猛烈な批判を受けたりもしました。任期切れ寸前には、公共の場所での電子タバコ使用販売禁止条例も滑り込みで提案したんですよね。以下は、ブルームバーグ前市長時代に提出・実施された禁止条例の一覧です。
▽タバコ関連
2003年 バー、レストランなど商業施設での喫煙
2009年 風味付けタバコ製品の販売
2011年 公園など公共の場所での喫煙
2013年 21歳以下のタバコ販売
2013年 電子タバコの公共の場所での使用***
2013年 店頭でのタバコ陳列
▽交通
2009年 タイムズ・スクエアの自動車・トラック通行
2007年 マンハッタン、60丁目以下の渋滞規制*
2007–13年 自転車用レーンの車両運行
2007年 省エネ対策不備のタクシー
2007年 排気ガス規制
2013年 徐行運転区域のスピード運転
2013年 日産「NV200」以外のタクシー*
▽銃
2006−13年 銃の不法所持**
▽食品・飲料・生活
2005年 公共施設での男女トイレ比率(女性比率を引き上げ2対1に)
2006年 レストランでの脂肪酸使用
2006年 学校での携帯使用
2008年 チェーン・レストランのカロリー表示
2010年 加工食品のナトリウム含有量 **
2011年 一部暖房油の使用
2012年 16オンス以上のソーダ水販売*
2013年 ヨーグルトやソーダなど単体食品・飲料の発砲スチロール使用
2013年 一定期の庭ゴミの回収、草刈り
2013年 病院、ホテル、大学など大規模設備からの食品廃棄**
2013年 公園など緑豊かな場所での看板設置
2013年 大音量ヘッドフォン***
2013年 45デシベル以上の商業向け音楽
▽建築
2005年 LEED認証のない政府施設の建設
2009年 熱・エネルギー放出対策不備の屋根・屋上**
2013年 湾岸沿いでのハリケーン防御策不備のビル建設
2013年 25年以上使用したクレーン
▽政府役員
2008年 2期以上の任期(ブルームバーグ氏のみ例外)
* 却下、控訴中の禁止令
**拘束力のない禁止令
***提案済み・協議中の条例
(出所 : Gizmodo)
こうしてみると健康、交通、環境に配慮していたことが分かります。とはいえ独善的でありその他の政策がビジネス優先だった点も否めず。ニューヨーカーから「独裁者」とレッテルを貼られ、リベラル寄りのデブラシオ新市長の誕生を許した彼は自らが創立した会社に戻って、何を思うのでしょうか。
(カバー写真 : NY Post)
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