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蒸し暑い夏、中国で不穏な影も米金利低下をサポート?

by • May 28, 2014 • GossipComments (0)1281

Yields Get Lower As China Factors Loom.

メモリアル・デーの週末から雨が多いせいで蒸し暑く、ランニングがきついです・・ヒロシです・・。
日本の梅雨入り前にカビの生えたジョークはともかく。

マーケットは別の意味で熱くなって来たといいましょうか、空騒ぎといいましょうか。

ダウ平均とS&P500、28日は米1-3月期国内総生産(GDP)改定値の発表前とあって高値更新にブレーキが掛かりましたが、下げは限定的でした。米10年債利回りが2.45%を割り込み約1年ぶりの低水準を示現したことも、一因でしょう。

続伸記録を4日で止めたとはいえ、週明けまではアノマリーを思い出させる展開でした。3連休前の1日前に買いを仕込んで年末に売却した場合、大幅上昇が期待できるというアレです。米国の3連休といえば1月のプレジデンツ・デーに始まり、この前のメモリアル・デー、レーバー・デーなど年に8回ございます。

そのなかで一番上昇率が高いとされているのが、独立記念日。37%もの上昇率なんですね。次いでレーバー・デーが34%、3位にメモリアル・デーが23%と続きます。一番盛り上がらないのは、サンクスギビング・デーで1%程度なんですね。クリスマスは15%上昇してきたので、時期は関係ないでしょう。

ストックチャートが、以下のように集計しています。

stockchart

アノマリーとは関係ありませんが、アメリカではメモリアル・デーは夏の始まりを、レーバー・デーは夏の終わりを意味します。従ってレーバー・デー明けは、夏のシンボルである白いジーパンの着用はファッショニスタを中心にご法度。逆に言うと夏の間は「ホワイト・パーティー」が頻繁に催され、音楽プロデューサー兼ラッパー兼ビジネスマンのショーン・コムズが開く避暑地ハンプトンでの宴は有名です。

話を相場に戻して。

今後の相場はどうなるか。1−3月期の株価上昇は企業の自社株買いが間違いなくエンジンで、1600億ドルだったんです。過去最高を記録した2007年が5600億ドルですから、このままいけば2014年は記録更新に期待がかかります。

1-3月期は調整局面を迎えるなか、自社株買いがサポートに。

spcapitaliq
(出所 : S&P Capital IQ,  Zerohedge)

ただし売上や利益の伸び率が鈍化しつつあるなかで、企業も自社株買いで1株当たり利益を押し上げる裏技を使うにも限度があります。現状ではM&Aブームは設備投資の代わりなんでしょうから、ここをサポートとしてくるのでしょうかね。金利も低いので資金調達しやすいですし。そうなれば、やっぱり株価は上昇・・・というシナリオが有力かと。

調整局面を迎えるなら運命を握るのは、やっぱり中国。ベトナム船を沈没させたニュースは、ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙やブルームバーグも週末なのに速報で伝えており、注目の高さがうかがえます。ただ米政府は、静観モード。ナイジェリアでボコ・ハラムがいたいけな女子学生約270人を誘拐した件で隣国チャドに派兵を決断しましたが、今のところ中国VSベトナムには様子見を決め込んでいるんです。

もしかすると、アジア諸国には迷惑な話とはいえ米金利を落ち着かせる上で、ある程度のリスク・オフは歓迎なのかもしれません。中間選挙もあり、よっぽど金融市場を揺るがすような突発事態に陥らない限り、微妙な舵取りで米金利の低位安定をサポートすることが考えられます。

米金利といえば中国の米国債売却リスクが気になりますが、地政学的リスクの高まりは投資家が米国債ロングを外せない一因となりえます。こちらで指摘したように、グレート・ローテーションで10%の資金シフトが起こっただけで、6000億ドルとの資金が流入するといわれており、金融市場にある程度の緊張があった方が債券相場だけでなく他のマーケットもハッピーでしょう。

そういえば、ロシアによる米国債売却の可能性が伝えられたときも、さしてマーケットは反応しませんでしたね。視点を米国に移すと、住宅市場の回復鈍化懸念もあってFedは米金利の上昇を回避すると想定されますし、米債・米株相場にはまだ追い風が吹いているといえそうです。

(カバー写真 : Huffington Post )

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