Aircraft Push Durable Goods Orders Down, Capital Goods Firm.
米8月耐久財受注は前月比18.2%減となり、市場予想の18.0%減より弱い結果となった。過去最高の伸びを遂げた前月の22.5%増(22.6%増から下方修正)を下回り、3ヵ月ぶりに減少している。特に変動の大きい輸送用機器が42.0%減と統計開始以来で最高を達成した前月の73.3%増を下回り、3ヵ月ぶりに減少へ反転。変動の大きい民間航空機がボーイングの記録的な受注で押し上げられた前月の315.6%増から74.3%減と、3ヵ月ぶりにマイナスに落ち込んでいた。自動車も6.4%減と、前月の10.0%増から減少に転じた。
輸送機器を除いた場合は0.7%増と、市場予想の0.6%増を上回った。前月の0.5%減(0.8%減から上方修正)を打ち消す増加を示す。防衛材が5.4%増と前月の17.9%減からプラスに転じた。コア資本財(企業の設備投資を示す航空機を除いた非防衛財)は0.6%増と、市場予想の0.4%増を上回った。前月の0.2%減(0.5%減から上方修正)を完全に相殺している。コア資本財のなかでは電子機器が3.1%増、コンピューター・電気機器も1.7%増、組み立て金属も0.3%増とそれぞれ前月分の減少を帳消しとした。機械も0.7%増と前月から増加に反転。一時金属のみ、0.7%減と2ヵ月連続dで減少した。
耐久財出荷は前月比1.5%減と、前月の3.7%増からマイナスに転じた。ただし国内総生産(GDP)に反映されるコア資本財は0.4%増と、前月を含め4ヵ月連続で増加した。耐久財在庫は前月に続き0.4%増となり、15ヵ月連続で増加した。在庫相当は出荷の伸びが在庫を上回ったため、前月の1.61ヵ月から1.64ヵ月へ延びた。
JPモルガンのマイケル・フェローリ米主席エコノミストは、今回の結果を受け「変動の大きい航空機を除けば堅調で、コアは新規受注と出荷それぞれ増加しただけでなく過去分が上方修正されている」と指摘。7−9月期の機器投資は10.0%増となる見通しを据え置いた。
バークレイズは、耐久財の結果を受け4−6月期国内総資産(GDP)予想を4.6%増で据え置いたものの、7−9月期は従来の2.6%増から2.8%増へ引き上げた。
以上、悲惨なヘッドラインに反しエコノミストの見方は景気減速を懸念する内容であるどころか楽観的でした。しかし、いかんせん24日の反発を受け戻り売りが押し寄せ、iOS8の不具合やベンドゲートに揺れるアップル急落もあって株式相場は大幅安。ラッセル2000がデッドクロスし前日の反発でもS&P500が2000pの大台を切り返せなかったところをみると、アリババIPO後は材料出尽くしで調整モードに傾いてきました。オバマ政権が租税回避の抜け穴を塞ぐ取り組みを打ち出してきましたし、連邦政府に対する規制強化をめぐる不透明感も痛手でしょう。
(カバー写真:Bloomberg)
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