Most Popular Snack In U.S. Is Something The Rest Of The World Doesn’t Eat.
おやつ・スナック産業は、世界全体で着実に成長しております。ニールセンが世界60カ国の3万人を対象に2月半ばから3月半ばにかけて実施した調査では、世界でのおやつ・スナック売上高は前年比2%増の3740億ドル(40億7660万円)。低成長時代に入った今どきにしては、しっかりした伸びと言えるのではないでしょうか。
それもそのはず。世界で1日に1回おやつ・スナックを口にするとの回答は、90%に達していたんですから。21%は、1日に3−4回に及びます。主に女性が占めておりました。
しかも、おやつ・スナックの定義も変わってきています。もはや食事の間にとる空腹を満たす手段でも、甘党が手を出すものだけではありません。45%は食事の代わりに摂取するといい、そのうち52%が朝食、43%が昼食、40%が夕食代わりにスナックを選んでいるのです。
地域別では、アジアで朝食代わりに摂るとの回答が55%と最も多い。次いでアメリカが49%、欧州が44%と続きます。
それより、気になるのはアメリカ人が摂取するおやつ・スナック種類別ランキング。
過去30日間に摂取したおやつ・スナックのうち、ご覧のようにポテトチップス/トルティーヤなど、チップスが63%で断トツの1位を飾ってます。2位がチョコレートで59%、3位はチーズで58%、フルーツはようやく5位で55%にランクインした一方でパン・サンドウィッチがその次の6位に入り込んでいます。その他クッキー/ビスケット、クラッカーと、小麦粉とバターをふんだんに使用するおやつが上位を占めていました。
続いて、世界のスナックをご覧下さい。
(出所:USA Today)
1位がチョコレートで64%に達し5位にパン・サンドウィッチが並んでいるとはいえ、2位に62%でフルーツ、3位には52%で野菜が健闘。6位にはヨーグルトといったヘルシー系が顔をのぞかせています。逆に、チップスは一切入っていなかった。クラッカーも圏外でしたね。
アメリカ人が、いかにchip-a-holics=チップス中毒かが見て取れますね。そんなアメリカの国民的おやつであるチップスは高カロリー、高脂肪、挙げ句に塩分多めとあって、先進国において肥満の問題がで深刻なのも頷ける。
例えばポテトチップスの1オンス(28.3g)は、155カロリーで脂肪分10.6g。
(出所:Quite Healthy)
チーズはというとチェダーの場合で114カロリー、脂肪分は9.4g。プロテインも7.06含まれます。
(出所:Calorie Count About)
チーズと比較して、カロリーも脂肪分も大して変わらないと思ったあなた。1オンスのポテトチップスを買うアメリカ人が少数派、という重要なポイントをお忘れなく。普段は10倍の10オンス(283g)をご購入するので半分どころか、一気に完食してしまうケースが多いんですから!
アメリカ人がチップスを好む一因にはメーカーの戦略もさることながら、加工食品慣れした影響か濃く塩っからい味を好む傾向が高い点が挙げられます。ニューヨークで大人気のレストランでも、塩味がきついのはそのせいかでしょう。調査を紹介したUSAトゥデー紙で「アメリカ人は塩味と風味を求める傾向が高い(Americans seek salty and savory)」なんてキレイにまとめてますが、風味とはまた違うから・・と突っ込みたくなります。
(カバー写真:Parentdish)
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