Long Island City’s First Authentic Japanese Joint, Hibino.
マンハッタンからイーストリバーをわたると、そこに広がるのはロングアイランド・シティ。地下鉄7番線でグランド・セントラルから1駅という好立地とあって、最近とみに住宅価格の高騰が著しいベッドタウンです。
14丁目から地下鉄L線でマンハッタンと直結するヒップスターの聖地ウィリアムズバーグとは180度異なり、家族向けコミュニティ路線をひた走るためロングアイランド・シティにて粋なレストランは数えるほどしかありません。特に日本食は、アジア料理の店がなんちゃって寿司をメニューにのっける程度。住民である筆者は、和のテイストが恋しい夜に泣く泣くうどんをすする夜を過ごしておりました。
そんなもの悲しい日々に、サヨナラ。食堂「日比野(Hibino)」が出現し、家庭料理に飢えた筆者の五臓六腑を癒してくれています。
何より感動したことに、日比野は京料理がベース。日替わりの「おばんざい」は、神戸出身の筆者が泣いて喜ぶ素材を活かした季節のお惣菜が並びます。手作りの「出来たて豆腐」は、マストアイテム。シャキシャキおねぎとすりおろし生姜をまぶし、木造りのスプーンですくって口の中に放り込めば、プリンのようなプルッとした食感が広がって溶けていきます。
おススメは、「鮭の味噌漬け」。私も家人も、この逸品のトリコになってしまいました。味噌漬けの鮭を直火で焼き上げるだけではなく、ひと手間を加えて蒸し煮で仕上げるおかげで風味が凝縮されるのですよ。口の中でふんわりとろける身は、ぜひご飯とのハーモニーで楽しみたい。噛めば味噌と香ばしさがじんわりしみてくる皮なんて、もう恍惚感で言葉を忘れてしまいます。
輝く照りに、偽りなし。
もうひとつ、おススメは「日比の寿司」。21ドルでお寿司と京風太巻きが堪能できて、お得なんですよね。特に京風太巻きはうなぎ、まさご、玉子に加えアメリカ人の好みを踏まえてアボカドを加えマグロでシメています。ゆずマヨネーズがまた、心憎い演出でアボカドとの相性バッチリ!おかげでボリューム満点、満腹中枢をいたく刺激してくれるんですよね。
食堂なだけあって、ディナーなら2人で50ドルあれば十分なのもうれしい限り。ランチもまた「お弁当」が10ドルという手頃さで、お財布にもとっても優しいのです。鯖のグリルは苦みが飛んで脂分も程よく逃がしてあり、ご飯がご飯が進むくん♪でした〜。12月7日からは日曜日もオープンするので、ぜひロングアイランド・シティへお越しの際は足をお運び下さい。
「お弁当」はサラダに前菜、みそ汁もついてきます。
(文中、カバー写真全て:My Big Apple NY)
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