Dow Drops As Oil Prices Hit 5-year Low.
ダウ平均が反落しました。終盤には一時154.51ドル安の17804.28ドルまで売られ、引け値ベースでは1週間ぶりの安値に。10月以来で最大の下げを演じています。S&P500とナスダックも反落し、そろって1週間ぶりの安値で取引を終えました。
本日の下落は、エネルギー関連が主導しています。
WTI原油先物は前週末比4.2%の63.05ドルと、2009年7月以来の安値で引け。北海ブレント先物も4.2%安の66.19ドルで終了しました。
原油大幅安の引き金を引いたのは、モルガン・スタンレー。北海ブレント価格見通しを2015年から2018年までにわたって引き下げ、原油先物およびエネルギー関連の下落を促しています。アナリストであるアダム・ロングソン氏とエリザベス・ボリンスキー氏は、「石油輸出国機構(OPEC)の介入なしでは市場リスクは不均衡であり、供給過剰な状態は2015年4−6月期にピークを迎え、2015年上半期の価格は下値を目指すだろう」と予想。2015年4−6月期には一時43ドルと足元から約30%もの下落を想定しており、7−9月期に切り返しを見込むも48ドル程度にとどめています。
2015年の北海ブレント原油先物価格に対しては弱気シナリオで平均53ドル、基本シナリオで平均70ドルと見込み、従来の98ドルから大幅に引き下げました。
見通し下方修正に反応し、ダウ平均の構成銘柄であるエクソン・モービルは2.3%安、シェブロンも3.7%安で引け。ハリバートンも4.4%安、シュルンベルジェは 3.4%安、トランスオーシャンは5.0%安でした。
【追記】
原油大幅安だけにとどまらず、この2つの銘柄の悪材料も影を落としました。
▽マクドナルド、
ファストフード最大手 が発表した11月の世界既存店売上高は2.2%減となり、市場予想の1.7%減より下げ幅を広げた。米国内の競争激化で期限切れ鶏肉取り扱いの尾を引いている。米国は4.6%減となり、市場予想の2.1%減より悪化。欧州が2.0%減で、英国の好調な売れ行きをロ シア、フランス、ドイツが押し下げた。アジア太平洋・中東・アフリカは4.0%減となり、鶏肉問題の余波がくすぶる日本と中国が重しとなった。
▽アメリカン航空
10—12月期(第4四半期)の有効座席マイル当たり旅客単位収入の(PRASM)見通しを1%減−1%増と し、従来の最大2%増から引き下げた。一方、税引き前利益の見通しは据え置き。11月の旅客輸送は前年同月比で0.5%減、輸送能力は 0.9%拡大。有償座席利用率(ロード・ファクター、1機当たりに航空料金を払っている旅客の割合)は1.1ポイント低下して、77.7%となった。
マクドナルドの場合は個別要因と考えられる半面、燃料価格とガソリン価格の下落という二重の恩恵に加え感謝祭を含む11月でアメリカン航空がこの体たらくでは、米景気の健全性に疑問を投げかけます。
(カバー写真:Investing)
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