NFIB Says Small Sentiment Soars To Almost 8-Year High.
米連邦準備制度理事会(FRB)が公表するLabor Market Conditions Index(LMCI)、労働市場情勢指数に含まれる米11月NFIB中小企業楽観度指数は98.1となり、市場予想の96.5を上回った。2007年2月以来の高水準。リセッション前の平均値にあと一歩へ近づいた。
発表元である全米独立企業盟(NFIB)のウィリアム・ダンケルベルグ主席エコノミストは、結果を受け「『経済がより良くなる』との回答が16ポイントも急伸した半面、『売上拡大を予想する』との回答は4%ポイントに過ぎない」と指摘。他の項目も景気回復サイクルのレンジを超える大幅上昇を示しておらず「勝利宣言するのはまだ早い」とまとめた。ただ賃金については、「労働市場のひっ迫のサインが出ており今後は賃金に上昇圧力が加わってくるだろう」と楽観的だった。
楽観度指数、ようやくレンジを脱却しリセッション前の平均値に接近。
内訳をみると、12項目中プラス圏にのせた項目は9項目となり前月の8項目から増えた。今回はダンケルベルク氏のコメント通り「経済がより良くなる」が大幅上昇し、景気回復サイクルで初めてプラス圏に達している。他に「賃上げ見通し」、「雇用を増加させる」が上昇。全体的に楽観度が強まっている。以下は、項目ごとの変化。
「設備投資を拡大する」25%→前月の26%から低下、6ヵ月平均は24%
「求人件数」24%→ 前月と変わらず、6ヵ月平均は24%
「賃上げ見通し」15%→前月の13%から上昇、6ヵ月平均は14%
「経済がより良くなる」13%→ 前月の−3%から改善、6ヵ月平均は−2%
「事業拡大に良いタイミング」11%→ 前月の13%から低下、6ヵ月平均は10%
「雇用を増加させる」11%→ 前月と変わらず、6ヵ月平均は10%
「売上の拡大を予想」9%→ 前月の5%から上昇、6ヵ月平均は9%
「販売価格の上昇」4%→前月の8%から低下、6ヵ月平均は8%
「在庫を増加させる」2%→ 前月の3%から低下、6ヵ月平均は1%
「在庫満足度」−3%→ 前月と変わらず、6ヵ月平均は−2%
「信用状況が緩和する」‐6%→ 前月の−5%から悪化、6ヵ月平均は-6%
「黒字トレンドにある」‐17%→ 前月の‐20%から改善、6ヵ月平均は−18%
——米11月雇用統計と整合的で、雇用は増加する見通しとなっただけでなく賃上げも今回は上昇に反転していました。ホリデー商戦明けも、このままのペースで改善を続けるか、注目されます。
(カバー写真:V-dcpa)
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