Nike Outruns Earnings Estimates, Sharers Fall On Soft Orders.
スポーツ業界の王者が18日引け後に発表した9—11月(第2四半期)決算は好調そのものながら、見通しに疑問を残す結果となりました。
純利益:前年同期比23%増の6億5500万ドル
希薄後の1株当たり利益:74セント>市場予想70セント
売上高:前年同期比15%増の73億8000万ドル>市場予想71億5000万ドル
粗利益率:45.1%>前年同期43.9%
1株当たり利益、常に市場予想超えはさすが。
内訳をみると、為替変動を除くベースで「ナイキ」が17%増の70億ドルとなりゴルフ関連以外が軒並み増加していました。「コンバース」も24%増の4億3400万ドル。直営売上高は18%増となり、既存店売上高が18%増と寄与したほかオンラインも好調です。
これだけみると、文句なしの好決算ですよね。問題は、ここです。
12月—4月の出荷見通しは7%増となり、ドル高の余波が伸びを抑制したといいます。為替変動を除いた場合は11%増ながら、市場予想の11.4%増を下回りました。
為替変動を反映した国・地域別の9−11月期売上高にも、ドル高と景気減速の爪痕がはっきり見て取れます。
北米:16%増の32億4100万ドル
西欧:22%増の13億1200万ドル
中東欧:17%増の3億4600万ドル
大中華圏:21%増の7億5800万ドル
日本:3%増の1億9900万ドル
エマージング地域:4%増の10億7500万ドル
特に、日本は急速に進んだドル高の影響に加え消費税増税の痛手も残り服飾が16%も落ち込みました。エマージング市場につき、ナイキは「ロシアの動向を注視している」とコメントしています。ブラジルでも減速が確認されており、エマージング市場のキープレーヤーは業績拡大へのパスを放つようにはみえません。
結果を受け、スターン・アジーのアナリスト、サム・ポーザー氏はドル高の余波から2015年度末の1株当たり利益を3.56ドルから3.46ドルへ引き下げました。
ナイキは決算発表前まで年初来で20%以上のリターンを叩き上げ、ダウ平均構成銘柄の優等生でした。女性の普段着としてスポーツウェアが選好されたトレンドに加え、ワールドカップやソチ五輪で支えられ「Just do it」のキャッチコピーそのままに快進撃を続けてきましたが、2015年度はドル高と景気減速で曲がり角を迎えつつあるようです。
(カバー写真:The Next Web)
Comments
スイス、異例のマイナス金利を導入—米株高をサポート? Next Post:
フェイスブック、10代のユーザー離れは新たな進化への序曲?