Weekend Box Office : ‘Hobbit’ Wins While ‘The Interview’ Hits Strong VOD Sales.
クリスマスを挟んだ米週末鋼業成績ランキングで、アノ映画が健闘を果たしておりました。
配給会社ソニー・ピクチャー・エンターテイメント(SPE)へのハッカー攻撃で封切りが危ぶまれた「ザ・インタビュー(The Interview)」、同社サイトをはじめユーチューブやグーグルプラス、Xボックスで有料公開(2日間レンタルで5.99ドル、買い取り14.99ドル)していたにも関わらず181万1000ドル(約2億1730万円)を計上し16位に滑り込みました。たった331館のロードショーだった割に、制作費285万ドルの6割超を叩き出したのはご立派。身を削ったかいがあったというものです。オンラインでは本領発揮しており、200万件の購入数を数え全世界で1500万ドル(約18億円)を稼ぎ上げました。元をとるどころか大幅利益を計上し、SPE史上で最高のオンライン成績を達成しています。28日からはiTunesでもダウンロード可能となり、さらに販売窓口を広げました。
SPEが思いがけない好成績で大喜びした半面、プレイステーションと映画を有料公開していたXボックスのネットワークがクリスマス・イブにサイバー攻撃に見舞われていたんですよね。特にソニーのプレイステーションは数日にわたって接続停止と相成り、さらなる打撃を被りました。犯行声明を発表した ”リザード・スクワッド” は、なぜクリスマス・ギフトとして人気のゲーム端末機ネットワークを攻撃対象としたのか。スクワッドの1人はフィンランドから英国スカイ・ニュースのインタビューに応じ、「セキュリティの脆弱性を警告し意識を高めたかった」と理由を語っています。
まだ少年っぽさが残る表情で、淡々と答えるメンバー。
(出所:Youtube)
今週、もうひとつの注目作品はアンジェリーナ・ジョリー監督2作品目となる「アンブロークン(Unbroken)」。こちらはゴールデン・グローブ賞に無視されたとはいえ興行収入3174万8000ドル(約38億880万円)で、堂々2位にランクインしていました。放映館数が「ザ・インタビュー」の約10倍、3131館に及んだ賜物でしょう。残虐なシーンが含まれるにも関わらず、3102万1000ドル(約37億2250万円)と僅差で3位に甘んじたミュージカル映画「イントゥ・ザ・ウッズ(Into The Woods)」の2440館を大きく上回っていましたから。公開2週目の「ホビット 決戦のゆくえ(The Hobbit: The Battle of the Five Armies)」から1位を奪取できなかったとはいえ、制作費は4734万1000ドルなので回収できること間違いナシです。
教科書に”東海”併記の法案が成立したバージニア州の映画館では、閑古鳥が鳴いていた感が。
(出所:Facebook)
ゴールデン・グローブ賞にノミネートされアカデミー賞候補との誉れも高い「セルマ(Selma)」は、初登場59万ドル(約7080万円)で23位と大コケしたように見えます。やはり、公開した映画館の数が運命を分けました。「ザ・インタビュー」の足元にも及ばず、たったの19館だったんです。アカデミー賞候補となれば、取り扱うシアター数が増え、制作費91万2000ドルの回収が一段と容易になるでしょう。
(カバー写真:Susan Sermoneta/Flickr)
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