Markit Service PMI Cools In April, Dallas Fed Manufacturing Index Stays Weak In April.
米4月マークイット・サービス業PMI速報値は57.8となり、市場予想の59.5および3月改定値の58.6を下回った。2014年8月以来の高水準から、鈍化している。内訳をみると、新規ビジネスが3月改定値で2014年9月以来の上振れを見せた後で鈍化。一方で、雇用は55.4と前月の54.0を上回っただけでなく2014年6月以来の高水準を達成している。仕入れ価格も、6ヵ月ぶりの水準を回復した。
サービス業PMI、上昇基調に一服感。
(出所:Markit)
米4月マークイット総合PMI速報値は、57.4。2014年8月以来の高水準となる3月改定値の59.2を下回ったとはいえ、景気回復サイクル平均55.9を超える水準を保つ。
発表元であるマークイットのクリス・ウィリアムソン主席エコノミストは、結果を受けて「サービス部門は4−6月期入りに強い成長を謳歌し、経済が健全である証左を示した」と振り返る。前月を下回ったとはいえ、「ビジネス活動の伸びは過去7ヵ月間で2番目に高く、雇用も10ヵ月ぶり高水準」と評価。米1−3月期国内総生産(GDP)こそ1%付近となる見通しだが、ドル高の打撃を受ける製造業をサービス業が相殺するかたちで「米4−6月期GDPは相殺し3%台を回復するだろう」と楽観的な見方も寄せた。合わせて、「4−6月期の景気により、今週の米連邦公開市場委員会(FOMC)で金融政策の正常化を早期に実施する方向で検討する」と予想している。
米4月ダラス連銀製造業景況指数はマイナス16.0と、市場予想のマイナス12.0より弱い結果となった。分岐点割れは、3ヵ月連続。2013年4月以来の水準に落ち込んだ前月のマイナス17.4からは、下げ幅を狭めている。内訳は、以下の通り。
・生産 マイナス4.7>前月はマイナス5.2で2013年4月以来の分岐点のゼロ割れ
・新規受注 マイナス14.0>前月はマイナス16.1と2009年5月以来の低水準、4ヵ月連続で分岐点割れ
・雇用 1.8>前月はマイナス1.8と2013年5月以来の分岐点割れ
・賃金 16.5>前月は15.6と2013年5月以来の低水準
・受注伸び率 マイナス15.5<前月は15.3、6ヵ月連続で分岐点割れ
・稼働率 マイナス10.4<前月は6.4、2009年8月以来の低水準
・仕入れ価格 マイナス11.2<前月はマイナス9.4、
6ヵ月先見通し指数は、マイナス5.9。前月の3.0を下回り、1月のマイナス6.4へ近づいた。
——米4月ダラス連銀製造業景況指数は米4月フィラデルフィア連銀製造業景況指数と歩調を合わせヘッドラインで小幅改善がみられたものの、見通しはマイナス圏へ落ち込んでいます。テキサス州を含む南部で、原油安とドル高の影響で製造業活動が引き続き押し上げられている状況を確認しました。サービス業と製造業の景況感には、かい離が広がっておりサービス業がどこまで成長をカバーできるかが目下の注目となりそうです。
(カバー写真:cobalt123/Flickr)
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