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米8月PPI、サービスを中心に予想外の底堅さ示す

by • September 11, 2015 • Finance, Latest NewsComments Off3301

Producer Price Index Was Surprisingly Solid In August.

米8月生産者物価指数(PPI)は前月比±0%となり、市場予想のマイナス0.2%を免れた。約2年半ぶりの高水準だった5月と6月の0.4%、7月の0.2%を経てプラス圏から脱している。コアPPIは0.3%上昇し、市場予想の0.1%から加速。前月に並んだ。PPIは前年同月比では7月に並び、0.8%低下。7ヵ月連続でマイナスをたどる。4月には1.3%と、2010年秋以来で最大の落ち込みを示していた。コアPPIは0.9%上昇し前月の0.6%から上向いた。

内訳をみると、全体の6割を超えるサービスが前月に続き0.4%上昇し、3ヵ月連続で上向いた。サービスのうち3割を占める貿易・サービスが0.9%と4ヵ月連続で上昇しただけでなく突出している。サービスのうち6割を占めるその他サービスは0.2%と、3ヵ月連続で上昇。1割弱を占める輸送・倉庫は0.7%低下し、3ヵ月ぶりにマイナスに転じた。食品は0.3%上昇し、前月の低下分を完全に打ち消した。卵が23.2%も急騰しており、卵クライシスが影を落とした格好だ。モノは0.6%低下し、前月の0.1%から下げ幅を拡大。原油安を背景にエネルギーが3.3%低下し、2ヵ月連続でマイナスへ落ち込んだ。

BNPパリバのローラ・ロスナー米エコノミストは、結果を受け「最終需要サービスのうち服飾・靴類・アクセサリーが7.0%も急伸したため、7月に9.9上昇した客室の低下を全て打ち消した」と説明した。最終財でインフレの兆しが現れた一方で、モノは「エネルギー・食品を除いた場合で0.2%の上昇にとどまり、2012年6月以来で最低」にとどまる。弱含みの背景として「自動車・軽トラックの価格低下」を挙げており、「必ずしも消費者物価指数(CPI)と連動しない」と付け加えた。今回のモノの低下は、モデルチェンジ前の自動車関連が押し下げていたため、低下が続くかは見極めが必要なようだ。

——米8月PPIは米8月輸入物価指数とは正反対で、消費財を中心にディスインフレ圧力の低下を感じさせました。米連邦公開市場委員会(FOMC)が声明を公表する直前の16日発表の米8月消費者物価指数で底堅さを示せば、年内利上げの可能性を固めます。「北野誠のFXやったるで!」でお馴染み北野さんは、9月後半の米中首脳会談を控え10月利上げを予想していましたが、はたしてどうなりますでしょうか?

(カバー写真:Seattle Municipal Archives/Flickr)

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