8233409038_a54fae3039_z

米9月製造業受注、コア受注の出荷が増加も在庫は横ばい

by • November 4, 2016 • Finance, Latest NewsComments Off1836

Manufacturing Orders Moderate, Shipments Increase

米9月製造業受注は前月比0.3%増となり、市場予想の0.2%増を上回った。前月の0.4%増(0.2%増から上方修正)を含め、2ヵ月連続で増加。民間航空機など輸送機器を除く場合は前月の0.3%増(±0%から上方修正)を超え、0.6%増と加速。コア資本財受注(民間航空機を除く非防衛財)は1.3%減と、速報値の1.2%減を下回り4ヵ月ぶりに減少した。

製造業出荷は0.8%増と、前月の0.2%増(修正値)と合わせ2ヵ月連続で増加した。国内総生産(GDP)に反映されるコア資本財の出荷は0.4%増と速報値の0.3%増を超え、2ヵ月連続で増加した。

製造業在庫は±0%と、前月の0.1%増(修正値)から転じ増加を2ヵ月で止めた。出荷が増加しただけに、在庫相当は前月の1.35ヵ月から1.34ヵ月へ短縮した。

――製造業受注でコア出荷が速報値を上回ったほか2ヵ月連続で増加したものの、在庫が減少していまいました。結果、米7~9月期GDP改定値への影響はニュートラル。バークレイズは、米7~9月期GDP改定値予想を3.0%増で据え置きました。

▽米7~9月期労働生産性・速報値は上昇、単位労働コストは低下

米7~9月期労働生産性・速報値は年率3.1%上昇し、市場予想の2.1%を上回った。前期の0.2%の低下(0.6%の低下から上方修正)を超え、4期ぶりに上昇に転じている。内訳は、以下の通り。

・生産  3.4%、上昇トレンドを維持し直近で最高>前期.1.6%
・労働時間 0.3%、4期連続で上昇<前期1.7%
・時間当たり賃金 3.4%、2期連続で上昇<前期3.7%
・実質賃金 1.7%、2期連続で上昇>前期は1.2%
・単位労働コスト(一定量を生産するために必要な労働経費を示す) 0.3%、2期連続で上昇>前期3.9%

労働生産性の上昇は労働遺憾の伸び鈍化が背景にあり、併せて単位労働コストの上昇率を抑えた。前年比での労働生産性は前期を下回るトレンドを5期で止めたに過ぎない。

労働生産性、リセッション後は低迷継続。
productivity1(作成:My Big Apple NY)

7~9月期の労働生産性は前年同期比±0%となり、2013年4~6月期以来、3年ぶりのマイナスに反転した前期の0.3%から転じた。生産と労働時間の伸びが前期を上回ったものの、実質賃金は前期と変わらない上昇率だったため、単位労働コストは2.3%と前期の2.5%を下回った。ただし、2%乗せは6期連続となる。

(カバー写真:KOMUnews/Flickr)

Comments

comments

Pin It

Related Posts

Comments are closed.