NFIB Small Business Optimism Rebounds, Hiring Plans Hit Highest Since 1999.
米7月NFIB中小企業楽観度指数は105.2となり、市場予想の103.5を上回った。米大統領選が行われた2016年11月以来の低水準となる前月の103.6から改善。2004年12月以来の高水準だった1月の105.8に接近している。なお同指数は、米連邦準備制度理事会(FRB)が公表する労働市場情勢指数(LMCI)に含まれる。
発表元である全米独立企業盟(NFIB)のウィリアム・ダンケルベルグ主席エコノミストは、結果を受け「中小企業オーナーは求人を埋めるべく、新規採用に積極的」と振り返る。こうした流れは労働者に朗報で「賃金の上昇と、より良い福利厚生につながる」と指摘。しかし「中小企業は人員確保が困難となっている」とも付け加えた。
楽観度指数と経済見通し、そろって再び上向き。
内訳をみると、13項目中プラス圏にのせた項目は2016年11~17年6月に続き10項目だった。今回は「経済がより良くなる」が大統領選後の最低から改善したほか「求人件数」、「設備投資を拡大した」、「賃金」、「事業に良いタイミング」などが前月から上昇。「賃上げ見通し」が低下した一方で、「採用見通し」は1999年以来の高水準を果たした。一方でマイナス項目では「在庫満足度」が低下した。以下は、項目ごとの変化。
「経済がより良くなる」37%>前月は33%、6ヵ月平均は40%
「求人件数」35%>前月は30%、6ヵ月平均は32%
「設備投資を拡大した」28%<前月は30%、6ヵ月平均は28%
「賃金」27%>前月は24%、6ヵ月平均は27%
「事業拡大に良いタイミング」23%>前月は21%、6ヵ月平均は23%
「売上の拡大を予想」22%>前月は17%、6ヵ月平均は21%
「採用見通し」19%、1999年以来で最高>前月は15%、6ヵ月平均は17%
「賃上げ見通し」16%<前月は18%、6ヵ月平均は18%
「販売価格の引き上げ」8%>前月は1%、6ヵ月平均は6%
「在庫を増加させる」5%>前月は4%、6ヵ月平均は3%
「信用状況が緩和する」−2%>前月は−3%、6ヵ月平均は−4%
「在庫満足度」−4%<前月は−3%、6ヵ月平均は−4%
「黒字トレンドにある」−10%=前月は−10%、6ヵ月平均は−10%
NFIB、ISMとは正反対の結果に。
(作成:My Big Apple NY)
――米7月NFIB中小企業楽観度指数はオバマケア代替案への移行が絶望視されるなかでも、不死鳥のごとく甦り2004年12月以降で3番目の高水準を遂げました。米株が最高値を更新し金利が低下するなかで、資金調達も比較的容易で中小企業のセンチメントを押し上げたようです。トランプ政権の政策実現性に批判を寄せるメディアが多いものの、中小企業オーナーの間ではまだまだ支持が高いようですね。その理由は、また別の機会にお知らせします。
(カバー写真:UN Women/Flickr)
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