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米12月新車販売台数は年初来で最高、2018年は小幅増の1,730万台

by • January 8, 2019 • Latest News, NY TipsComments Off3167

U.S. Auto Industry Sold about 17.3 million Vehicles In 2018, Tops Estimates.

ワーズオートが発表した米12月新車販売台数は、四半期に一度発表するGMを含め年率1,750万台と市場予想の1,724万台を上回った。年初来で最高だった10月に並び、4ヵ月連続で大台に乗せている。米株安が進んだ一方で、米金利が低下ししたほか、原油先物の急落によりガソリン価格の一段安となり、販売を押し上げたようだ。

2018年では、前年比0.4%増の1,730万台だった。大台割れが目立った業界予想を上回る。2009年以来、8年ぶりに減少した2017年からも、小幅ながら増加に転じた。なお2019年の新車販売台数につき、エドマンズ・ドットコムは1,680万~1,690万台と予想する。

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(作成:My Big Apple NY)

2018年7月に米欧首脳会談で欧州自動車への関税賦課懸念が後退し、同年9月末にはNAFTA再交渉で3ヵ国が合意した。ただ、米商務省が2019年2月17日を期限とする通商拡大法232条の調査結果を報告するまで、自動車関税については不透明感が残る状況だ。同年12月1日の米中首脳会談で追加関税措置(2,000億ドル相当の中国製品への関税率を10%→25%に引き上げ)につき、90日間の猶予で合意したが、両国間の通商対立が打開するかは依然として不透明感が漂う。

販売台数の車種別では、トラック部門(スポーツ多目的車、SUV含む)のうちトラックとSUVとトラックを除き堅調乗用車部門は、5~11月に続き2桁減が目立つ。原油先物は10月入りに2014年11月以来の75ドル超えを記録した後に50ドル割れまで急落する転じた結果、ガソリン価格も一時2.266ドルと2016年5月以来の水準へ下落。米10年債利回りは約7年ぶりの3%超えから2.8%割れまで低下したほか、米7~9月期シニア融資担当者調査が示すように自動車ローンの厳格化もそれほど進まず、新車購入を支えらとみられる。

ケリー・ブルー・ブックによると、平均販売価格は前年同月比1.3%上昇の3万7,577ドル(約405万円)だった。前月の2.1%を下回る伸びとなり、かつての4%近い伸びから鈍化している。前月比では0.1%上昇、2ヵ月連続で上昇した。メーカー別の平均価格で、前月比にて上昇したのはSUV車種が多いフィアット・クライスラーのほかトヨタ、フォード、ヒュンダイ・キア、日産となる。前年比ではスバルのほかフィアット・クライスラー、日産で顕著だった。詳細は以下の通り。

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(出所:KBB)

トランプ政権による2018年3月23日指導の鉄鋼・アルミ関税に加え、同年7月6日以降は対中知財制裁関税の発動が加わるなか、自動車メーカーは利鞘縮小トレンドが鮮明となり、同年4~6月期と同年7~9月期決算資料などに基づくとインセンティブ支払い余地は狭まりつつある。12月の自動車メーカーからディーラーへの1台当たりインセンティブ予想は前年同月比5.6%下落の3,746ドルと、4ヵ月連続でマイナスだった。3~4月の推計値8%の上昇から、大幅低下となる。前月比では0.1%の上昇にとどまり、前月の1.5%を下回った。前年比で伸び率が最大だったメーカーは3ヵ月連続でダイムラーとなり、VWも大幅上昇するなど、追加関税措置で業績見通しを引き下げた欧州勢が並んだ。もともとインセンティブ比率が高いキア、GM、フォードなどは前年比マイナスに転じた。前月比ではインセンティブが低水準のホンダが力強い伸びとなったほか、フォードやGM、VWも上昇した。

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(出所:ALG/Press release)

1台当たりのインセンティブの割合予想は平均で前月に続き10.7%と、9月の10.6%とほぼ変わらず、11%割れを維持した。前年同月は11.4%となる。インセンティブの割合で最大は日産で、3~11月までトップだったキアは2位、3位はヒュンダイに代わってGMが入った。

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(出所:ALG/Press release)

12月は26営業日となり、前年同月と変わらず。自動車メーカー別でみると、前年比で増加したのはフィアット・クライスラーのほか、トヨタ、ホンダ、日産と日系メーカーが並んだ。日系メーカーは全て、市場予想も上回る。なお、新車販売動向のうち、利鞘の薄いレンタカーや自動車販売店向けのフリート販売はフォードが前年比にて3ヵ月連続で減少していた。

以下、米系と日系などの自動車メーカー別動向。

【GM】

GMは10~12期に前年同期比2.7%減の78万5,229台と、前期の11.1%減に続き減少した。販売価格は3万6,974ドル、通期ベースでも3万5,839ドルと過去最高を記録した。4大ブランド別を前年比でみると、1ブランドのみ増加し全滅だった前期から持ち直した。フリート販売台数は前年比4%減と減少に反転し、そのうち前期に続き半分以上が政府と商業用だったという。小売販売台数は、前期に続き発表していない。

2018年は、前年比1.6%減の295万4,037台だった。車種別では、クロスオーバーの販売台数が7%増の103万4,808台と全体を牽引したほか、トラックが約97.4万台、SUVが約28万台となった。もっとも、乗用車が足を引っ張り前年比では減少している。直近の四半期と2018年の結果は、以下の通り。

・GMC 3.5%減の16万525台(Q4)、0.8%減の55万6,449台(2018年)
→2018年は6ブランド中、3種で増加した。小型SUV「テレイン」が33.8%増の11万4,314台だったほか、主力の大型トラック「シエラ」も0.7%増の21万9,554台だった。しかし、大型SUV「ユーコン」が4.1%減8万784台と、だったほか、「アカディア」が20.4%減の8万8,621台と減少。

・キャデラック 2.7%減の4万1,462台(Q4)、1.1%減の15万4,702台(2018年)
→2018年は6ブランド中、2種で増加した、新型「XTS」が8.9%増の1万7,727台と手動したほか、「CTS」も8.5%増の1万1,219台となる。一方で、SUVの「エスカレード」は2.2%減の3万6,872台と減少したほか、主力の「XT5」も11.3%減の6万565台と大幅減となった。

・シボレー 3.2%減の53万1,985台(Q4)、1.4%減の203万6,023台(2018年)
→2018年は18ブランド中、7種で増加した。クロスオーバーの「トラバース」が18.6%増の14万6,534台、トラックの「エクスプレス」が17.5%増の8万1,239台、SUVの「エキノックス」は14.5%増の33万2,618台、SUV「トラックス」も13.4%増の8万9,916台と増加した。しかし、主力のSUV「シルバラード」は横ばいの58万5,581台に。また、小型車「クルーズ」は22.8%減の14万2,617台と減少、セダンの「マリブ」も22.2%減の14万4,542台にとどまった。

・ビュイック 13.7%減の5万1,257台(Q4)、5.6%減の20万6,863台(2018年)
→2018年は主力5ブランド中、3種で増加した。主力の小型SUV「アンコール」が5.7%増の9万3,073台だったほか、中型SUV「エンクレーブ」も2.2%増の4万9,647台、「リーガル」も22.1%増の1万4,118台と支えた。

【フォード】

フォードの12月新車販売台数は前年同月比8.8%減の21万9,632台と、市場予想の6.2%減より下げ幅を広げた。4ヵ月連続で減少している。小売販売台数は4.8%減の16万7,705台と、4ヵ月連続減少。車種別では、SUVが4.4%減の7万9,225台と2ヵ月連続で減少したほか、トラックは3.8%減の10万6,599台と4ヵ月連続で減少した。乗用車は引き続き、27.8%減の3万4,950台と14ヵ月連続で落ち込んだ。レンタルや自動車ディーラー向けのフリート販売台数は19.5%減の5万3,069台と、4ヵ月連続で減少した。新車販売台数は減少したものの、取引価格は3万8,400ドルと、10~11月に続き過去最高を更新した。

2018年は、3.5%減の249万7,318台だった。SUVが0.5%増の87万2,215台、トラックが1.4%増の113万9,079台と増加した。しかし、乗用車が18.4%減の48万6,024台となり、全体の足を引っ張っている。

在庫は単月で乗用車、SUV、トラック含め全体で前年比4.3%増の65万7,651台となった。74日相当となり、前年同月の68日から大幅に延びている。

なおフォードは2018年3月5日、ピックアップ・トラックの「レンジャー」と「ブロンコ」の新型モデル生産を控えた設備一新を理由に、ミシガン州の工場の従業員2,000人を対象として一時解雇を発表した。同年4月25日には、米国での乗用車販売を2モデル(マスタングと2020年モデルのフォーカス・アクティブ)に限定する方針を発表。10月には、110億ドル規模のリストラの一環として正社員の人員削減計画が報じられた。フォードはGMに倣い、新車販売台数を月ベースでなく四半期ごとに行う方針を表明した。

2大ブランド別では、フォードが4ヵ月連続で減少したが、リンカーンは2ヵ月連続で増加した。単月と2018年の結果は、以下の通り。

・フォード 7.3%減の18万7,096台と3ヵ月連続で減少(12月)、3.3%減の239万3,731台(2018年)
→2018年は、SUVが0.1%増の79万7,238台、トラックが1.4%増の113万9,079台だったが、乗用車が17.7%減の45万7,414台にとどまった。ブランド別では、ほとんどが減少。アルミ製ボディの主力トラック「Fシリーズ」が1.4%増の89万6,764台と小幅ながら増加を遂げ、42年連続でトラック1位を保った。ただし、その他は減少が目立ち中型SUVの「エスケープ」は11.7%減の27万2,228台、「エッジ」は5.9%減の13万4,122台、大型SUV「エクスプローラー」も4.3%減の22万7,732台となった。小型車・セダンは小型車「フィエスタ」が11.9%増の5万1,730台だった程度で、小型車「フュージョン」が17.2%減の17万3,600台、小型車「フォーカス」も28.4%減の11万3,345台だった。

・リンカーン 8.5%増の1万1,526台と2ヵ月連続で増加、6.8%減の10万3,587台(2018年)
→2018年は、SUVが4.7%増の7万4,977台だった半面、乗用車が27.7%減の2万8,610台となった。SUV 「ナビゲーター」が69.5%増の1万7,839台とけん引し、「MKC」や「MKX」が3.0%減の2万6,241台、「MKX」も7.9%減の2万8,573台、その他のセダンの減少分を打ち消した。

【フィアット・クライスラー】

フィアット・クライスラー・オートモビルの12月新車販売台数は前年同月比14%増の19万6,520台となり、市場予想の15%増を下回った。とはいえ、6ヵ月連続で増加している。小売販売台数は15万1,077台だった。フリート販売台数は4万5,443台となり、全体のシェアは23%となる。なおフィアットは2018年6月1日に向こう5年先の経営計画を発表、2022年までにディーゼル・エンジンの乗用車販売を終了させ電動化に振り向ける方針を打ち出したほか、「ジープ」のSUVシェアを2017年の6%付近から8%超えを目指す。

2018年では、9%増の223万5,204台だった。5大ブランド別では、単月で10~11月に続き3ブランドで増加した。単月と2018年の詳細は、以下の通り。

・ラム 37%増の8万449台と9ヵ月連続で増加し単月で過去最高(12月)、7%増の59万7,327台と過去最高(2018年)
→2018年は主力の3ブランド中、2種で増加。主力の「ラム」が7%増の53万6,980台とけん引した。また「プロマスター・バン」は15%増の4万6,600台と好調。「プ
ロマスター・シティ」が12%減の1万3,788台だった分を相殺した。

・ドッジ 17%増の3万2,528台と4ヵ月連続で増加(12月)、3%増の45万9,324台(12月)
→2018年は主力の5ブラント中、3種で増加。「キャラバン」が21%増の15万1,927台とけん引したほか「ジャーニー」が5%増の9万4,096台、「チャレンジャー」は3%増の6万6,716台と過去最高を更新した。

・ジープ 10%増の8万449台と13ヵ月連続で増加(12月)、17%増の97万3,227台と過去最高(2018年)
→2018年は主力の5ブランド中、3種で増加。「チェロキー」が41%増の23万9,437台と過去最高を更新し、「コンパス」も106%増の17万1,167台と寄与。「ラングラー」も26%増の24万32台と好調だった。

・クライスラー 28%減の1万2,425台と2ヵ月連続で減少(12月)、12%減の16万5,964台(2018年)
→2018年は主力2ブランドとも増加せず。ミニバン「パシフィカ」は横ばいの11万8,322台だったほか、セダンの「300」は9%減の4万6,593台だった。

・フィアット 44%減の977台と37ヵ月連続で減少(12月)、41%減の1万5521台(2018年)
→2018年は4ブランド全て減少した。

【トヨタ】

トヨタの12月新車販売台数は前年同月比0.9%減の22万910台と、市場予想の2.5%減より下げ幅を狭めた。前月に続き減少している。トラック部門(SUV含む)の販売台数が8.0%増の14万5,727台と3ヵ月連続で増加したものの、乗用車部門が15.1%減の7万4,753台と再び2桁に広がり足を引っ張った。2大ブランド別では、12月はトヨタが2ヵ月連続で減少したが、レクサスは4ヵ月ぶりに増加した。

2018年は、0.3%減の242万6,672台だった。トヨタが横ばいの212万8,362台だったものの、レクサスが2.2%減の29万8,310台に終わった。小売販売台数では、7年連続でトップを死守したという。単月と年ベースの詳細は、以下の通り。

・トヨタ 1.1%減の18万5,386台と2ヵ月連続で減少(12月)、横ばいの212万8,362台(2018年)
→2018年はトラック部門で7.6%増の153万2,181台だったが、乗用車が12.2%減の101万5,082台と足を引っ張った。車種別では大型SUVの「ハイランダー」が13.3%増の24万4,511台、「4ランナー」も8.9%増の12万8,296台、日本で販売・生産を打ち切ったSUV「RAV4」も4.8%増の40万7,594台と主力SUVがそろって過去最高を更新。トラックの「タコマ」も24.0%増の24万5,659台と過去最高を記録した。一方で、セダンは「カローラ」が9.0%減の32万9,196台、「カムリ」も11.3%減の38万7,081台と同車種では全米でナンバーワンの売れ行きだったものの減少した。

・レクサス 0.2%増の3万5,524台と4ヵ月ぶりに増加(12月)、2.2%減の29万8,310台(2018年)
→2018年はトラック部門で2.4%増の20万5,650台、乗用車は11.2%減の10万4,290台だった。トラック部門の主力4ブランドのうち、2種が増加し「RX」が2.7%増の10万8,307台、「NX」は4.3%増の5万9,341台だった。乗用車部門の主力6ブランドのうち、1種のみ増加。「LS」のみ127.2%増の4,094台だった。

【ホンダ】

ホンダの12月新車販売台数は前年同月比3.9%増の15万5,115台と、市場予想の2.8%減に対し好結果となった。4ヵ月ぶりに増加している。トラック部門が4.1%増の9万255台と増加基調へ戻したほか、乗用車部門も3.6%増の6万4,860台と8ヵ月ぶりに増加した。2大ブランド別では、ホンダが5ヵ月ぶりに増加し、アキュラも4ヵ月ぶりに増加した。

2018年は、2.2%減の160万1,429台だった。ホンダが2.8%減の144万5,894台と弱かった一方で、アキュラは2.8%増の15万8,934台となる。トラック部門は3.6%増の76万1,041台とけん引したが、乗用車は9.0%減の68万4,853台だった。単月と2018年の詳細は、以下の通り。

・ホンダ 3.0%増の13万8,341台と5ヵ月ぶりに増加(12月)、2.8%減の144万5,894台(2018年)
→2018年は、トラック部門が3.6%増の76万1,041台と過去最高を遂げたものの、乗用車部門が9.0%減の68万4,853台となりトラック部門に逆転された。ブランド別では、SUVの「パイロット」が25.4%増の15万9,615台と牽引し過去最高を更新、ミニバン「オデッセイ」も6.0%増の10万6,327台と支えた。SUVの「CR-V」も、0.3%増の37万9,013台と増加。ただし乗用車部門が弱く、主力の「シビック」は13.7%減の32万5,760台、「アコード」も9.8%減の32万2,655台と減少した。

・アキュラ 10.5%増の1万4,053台と3ヵ月連続で増加
→2018年は、トラック部門が8.4%増の11万5,092台だったものの、乗用車部門は9.5%減の4万3,842台と減少した。トラック部門ではSUVの「RDX」が23.9%増の6万3,580台と過去最高を記録。「MDX」の減少分を相殺した。乗用車部門は4車種中1車種のみが増加、「RXL/RL」が56.1%増の1,237台だった程度で、主力の「TLX」は12.6%減の3万4,846台だった。

【日産】

日産の12月新車販売台数は、ゴーン問題に揺れながら前年同月比7.6%増の14万8,720台となり、市場予想の5.6%減に反し増加に転じた。トラック部門が14.0%増の9万5,174台と増加に転じたが、乗用車部門は2.1%減の5万3,546台と減少トレンドをたどった。2大ブランドでは、日産が3ヵ月ぶりに増加し、インフィニティも3ヵ月連続で増加した。

2018年は、6.2%減の149万3,877台だった。日産が6.6%減の134万4,597台となったほか、インフィニティも2.7%減の14万9,280台となる。トラック部門は2.8%増の88万5,828台だったものの、乗用車が16.9%減の60万8,049台と押し下げた。単月と2018年の詳細は、以下の通り。

・日産 7.2%増の13万655台と4ヵ月ぶりに増加(12月)、6.6%減の134万4,597台(2018年)
→2018年は、トラック部門が2.5%増の78万4,807だったが、乗用車部門が17.0%減の55万9,790台と弱い。トラック部門では主力のSUV「ローグ」が2.1%増の41万2,110台と牽引したほか、「ムラノ」も8.9%増の8万3,547台、「フロンティア」も7.1%増の7万9,646台と支えた。乗用車部門では、主力の「セントラ」が2.5%減の21万3,046台、「アルティマ」が18.0%減の20万9,146台となるなど、電気自動車の「リーフ」以外の軒並落ち込んだ。

・インフィニティ 10.3%増の1万8,065台と3ヵ月連続で増加(12月)、2.7%減の14万9,280台(2018年)
→2018年は、トラック部門が5.1%増の10万1,021台だった半面、乗用車部門が15.7%減の4万8,259台と沈んだ。トラック部門では「QX50」が50.6%増の2万5,389台と主導し、主力4ブランドのうち3種で増加した。乗用車部門は主力の「Q50」が14.7%減の3万4,763台と2桁台の減少を示したように、軒並み弱かった。

GMを含む自動車メーカー別のシェアは、以下の通り。2018年でみると、GMが1位を堅持しつつ、トヨタが2位、3位がフォードとなる。また日産がホンダを抜いて4位に、BMWがダイムラーを追撃し10位に並んだ。単月ではフォードを抜いてトヨタが2位に浮上している。詳細は、以下の通り。

2018年の自動車メーカー別の販売台数は、以下の通り。

●GM
→前年比1.6%減の295万4,037台だった。車種別では、クロスオーバーの販売台数が7%増の103万4,808台と全体を牽引したほか、トラックが約97.4万台、SUVが約28万台となった。もっとも、乗用車が足を引っ張り前年比では減少

●フォード
→同3.5%減の249万7,318台だった。SUVが0.5%増の87万2,215台、トラックが1.4%増の113万9,079台と増加した。しかし、乗用車が18.4%減の48万6,024台となり、全体を押し下げた。

●フィアット・クライスラー
→同9%増の223万5,204台だった。特にSUVの「ジープ」、トラックの「ラム」、「ドッジ」が牽引し、「ジープ」と「ラム」は過去最高を更新した。

●トヨタ
→同0.3%減の242万6,672台だった。トヨタが横ばいの212万8,362台だったものの、レクサスが2.2%減の29万8,310台に終わった。トラック部門は7.9%増の153万2,181台だったが、乗用車部門が11.9%減の89万4,061台と減速した。小売販売台数では、7年連続でトップを死守したという。

●ホンダ
→同2.2%減の160万1,429台だった。ホンダが2.8%減の144万5,894台と弱かった一方で、アキュラは2.8%増の15万8,934台となる。トラック部門は3.6%増の76万1,041台とけん引したが、乗用車は9.0%減の68万4,853台だった。

●日産
→6.2%減の149万3,877台だった。日産が6.6%減の134万4,597台となったほか、インフィニティも2.7%減の14万9,280台となる。トラック部門は2.8%増の88万5,828台だったものの、乗用車が16.9%減の60万8,049台と弱かった。

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(作成:My Big Apple NY)

高級車部門別ランキングは、単月で以下の通り(%は全て前年比)。メルセデス・ベンツが2ヵ月連続で1位となり、前月に2位だったテスラは4位へ後退した。代わりにBMWは2位へ、トヨタが3位に入った。単月と2018年の詳細は、以下の通り。

1位 メルセデス・ベンツ 19.1%減の3万6,132台
→3月と6~8月の2位から、9~11月に続き1位。これまで2017年9月~18年2月、18年4~5月は首位だった。結果、2018年も15.8%減の35万3,183台と減少したものの、首位だった。2017年(0.2%増の37万5,240台)と合わせ、堂々の4年連続首位となる。2016年は0.4%増の37万4,541台だった。なお2013年は1位だったが、2014年ではBMWに1位を明け渡していた。

2位 レクサス(トヨタ)0.2%増の3万5,524台
→10~11月の3位を経て、2位に浮上した。これまで2017年10月~18年6月は、3位を堅持。7~8月は1位、9月は4位だった。結果、2018年は2.0%減の29万8,302台で2017年(8.0%減の30万5,132台)に続き3位となる。2016年は3.9%減の33万1,228台で2位、2015年は10.7%増の34万4601台で3位となる。2011年まで11年間連続で首位を飾ったが、東日本大震災後に順位を落とし2014年、2013年、2012年に続き3位にとどまった。

3位 BMW 0.3%増の3万6,132台
→10~11月に続き2位。これまで2017年10月~18年2月と同年4~5月は2位、3月と6月は1位、7~9月は3位となる。結果、2018年では1.7%増の31万1,014台と2017年(2.4%減の30万5,685台)に続き2位を堅持した。2016年は9.5%減の31万3,174台で3位、2015年は1.8%増の34万6023台で首位の座を宿敵メルセデス・ベンツに明け渡していた。2014年では1位、2013年は2位だった。

4位 テスラ 497.7%増の3万2,600台
→10~11月に続き4位。これまで7月に創業以来の5位、8月に4位、9月に2位へ浮上していた。結果、2018年では294.5%増の19万7,517台となる。マスクCEOは7日に高級車市場で「モデル3」がトップの座を奪取したとツイートした後に削除したが、単月でも2018年でも首位に遠く及ばない。

5位 アウディ(VW)14.5%減の2万2,765台
→2~3月と5月と9~11月に続き5位。1月、4月と6~8月は4位だった。結果、2018年は1.1%減の22万737台で、2017年(7.8%増の22万6,511台)に続き4位となる。2016年は4.0%増の21万213台、2015年は11.1%増の20万2,202台で共に5位だった。

6位 インフィニティ(日産)10.3%減の1万8,065台
→7~10月の7位から、11月に続き6位。結果、2018年は2.7%減の14万9,280台と8位だった。2017年通期では8.0%減の15万6,440台で6位となる。2016年は3.0%減の17万6台で6位だったが、「インフィニティ」に追い抜かれた。2015年は2.6%増の17万5,262台で、7位だった。

7位 ビュイック(GM)22.4%減の1万7,035台
→四半期ごとのリリースとなったGMのビュイックは、9月の6位から7位に転落。結果、2018年は5.5%減の20万7,223台と2017年(5.5%減の19万6,946台)に続き、5位につけている。2016年は2.9%増の22万9,631台、2015年も2.6%減の22万3055台で共に4位だった。

8位 アキュラ 7.3%増の1万3,624台
→8~10月の6位、11位の7位から転落した。これまで4~5月と7月はGM抜きで5位、GMを含んだ6月は8位だった。結果、2018年は2.8%増の15万8,934台で7位となり、2017年(4.2%減の15万4,602台)の7位から浮上した。2016年は8.9%減の16万4,126台で7位、2015年は5.6%増の17万7165台で6位に収まっていた。

米国内で最も売れた自動車、SUV、トラックの順位はGMを含め以下の通り。今回、GM「シルバラード」が3位、同「エキノックス」が7位に入ったため、1~2位と4~5位、9位以外は順位が変わった。トヨタ「Rav4」は3位→6位、トヨタ「カムリ」が6位→8位、9位ホンダ「シビック」は7位→10位にダウンした。そのほか、トヨタ「カローラ」が8位から圏外、フォードの「エクスプローラー」も10位→圏外となった。なおGMを含まない場合、トップ10圏内にはトヨタの「カローラ」や、フォードの「エクスプローラー」などSUVが入る場合が多い。ただしGMを含む場合は、SUVの「シルバラード」と「エキノックス」が上位に食い込む傾向がある。

▽12月
1位 Fシリーズ(フォード)1.8%減の8万7,772台
2位 ラム(フィアット・クライスラー)34.0%増の6万155台
3位 シルバラード(GM)19.6%減の5万4,424台
4位 ローグ(日産)5.9%増の4万2,523台
5位 CR-V(ホンダ)13.7%増の4万2,079台

6位 Rav4(トヨタ)18.8%増の3万8,669台
7位 エキノックス(GM)1.2%増の3万3,172台
8位 カムリ(トヨタ)32.9%減の2万9,093台
9位 アコード(ホンダ)29.5%増の2万8,627台
10位 シビック(ホンダ)16.0%減の2万6,384台

▽2018年
1位 Fシリーズ(フォード)1.4%増の90万9,330台
2位 シルバラード(GM)0.1%減の58万5,582台
3位 ラム(フィアット・クライスラー)7.2%増の53万6,980台
4位 Rav4(トヨタ)4.8%増の42万7,168台
5位 ローグ(日産)2.1%増の41万1,210台

6位 CR-V(ホンダ)0.1%増の37万9,021台
7位 カムリ(トヨタ)11.3%減の34万3,439台
8位 エキノックス(GM)14.5%増の33万2,621台
9位 シビック(ホンダ)13.7%減の32万5,760台
10位 カローラ(トヨタ)7.7%減の30万3,732台

(カバー写真:RL GNZLZ/Flickr)

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