LA Clippers Players Took A Silent Protest Against The Owner.
NBAプレーオフで、異例の事態が起こりました。ロサンゼルス・クリッパーズの選手がセンターコートに施されたチーム・エンブレムの上にジャージを一斉に脱ぎ捨てただけでなく、試合前の練習用Tシャツもわざわざ裏返しにして着用したのです。
まさかの事態に、数多くのツイートが飛び交いました。
脱ぎ捨てる決定的瞬間は、こちらからどうぞ。
なぜこのような前例のない事態が発生したのかと言いますと。
LAクリッパーのオーナー、ドナルド・スターリング氏への反乱です。同氏は恋人女性がインスタグラムに投稿した写真をきっかけに「黒人とつるむな、試合に黒人の友達を連れて来るな」と要求。NBAに伝説を築いたマジック・ジョンソン元選手との2ショットだったというのも災いし、その肉声テープがTMZスポーツで報道されると全米で徹底的に非難され、当然ながら選手の怒りも買ったというワケです。少なくともクリッパーズの選手は、ホームで開催される4試合目までは無言の抗議を続ける予定だといいます。
恋人が黒人とメキシコ人のミックスであるといいますから、一段と嘆かわしい。今年のアカデミー賞で「それでも夜は明ける(12 Years A Slave)」が作品賞などを受賞したものの、人種差別が巣食う現状を伝えています。
スターリング氏はかねてから人種差別者として悪評高く、不動産王でもある彼が所有する住宅物件に黒人やラテン系を拒否していたケースがありました。2005年と2009年には人種差別で提訴され、2009年当時は270万ドル(2億7540s円)の和解金を支払っていたんですね。
ジョンソン元選手は、スターリング氏に「地元でのクリッパーズ戦に連れて来るな」と名指しされただけに、同氏がオーナーである限り2度とクリッパーズの拠点オラクル・アリーナを訪れないと確約。クリッパーズに所属するコーチなど関係者に「同情する」と述べたほか、スターリング氏のコメントに対し「NBAの面汚しだ(black eye for NBA)」と激しく糾弾しています。
今をときめくNBAスター選手のレブロン・ジェームス氏も、「まったくもって許されない」と責め立てた上で「積極的に断固とした行動を取るべきだ」と辞任要求を示唆しています。オバマ米大統領も、もちろん辛辣な言葉を投げかけました。
ご存知のように日本では、Jリーグ・浦和レッズの試合で「日本人のみ観戦すべし」との差別的な横断幕が掲げられチームに無観客処分が下りました。アメリカではNBAがチームのオーナーに対しどのような処罰を下すのか、注目です。
(カバー写真 : TMZ Sports )
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