8月10日開催の米連邦公開市場委員会では、住宅ローン担保証券(MBS)やエージェンシー前払い分+償還分の再投資を決定しました。ご存知の通り、われらがバーナンキFRB議長も、ジャクソン・ホールでの講演で4つの追加緩和策の可能性を指摘しましたね。
1)米国債の資産買取
→最有力も、出口政策を複雑化させる懸念。また継続して行うことで効果が薄れる場合も。
2)「長きにわたる」低金利政策維持の文言変更
→効果は限定的、不透明性残す
3)準備預金金利の引き下げ
→重要視せず、効果に疑問
4)インフレ目標値の設定
→これは否定
全体的に迅速な追加量的緩和策を示す内容ではなかったため、発言を受けて債券市場はブル相場から一転。超長期債ロングでブルフラットニングしてましたけど、見事にベア派ははしごが外される結果となり、米債利回りのベアスティープニングに転じておりました。
ところで、NY市場関係者の間では、追加量的緩和策のことをQuantitative Easingの第2弾ということで、QE2と呼びます。
QE2。実は別の意味が込められているとか。私がたまに出演させていただいている日経CNBCのディレクターさんいわく、豪華客船クィーン・エリザベス2号にたとえられているんですって~。贅沢なクルーズ旅行には縁遠い私には想像できませんでした。確かに調べてみると、確かに「クィーン・エリザベス2号」=QE2との称号が与えられていることが分かります。なるほど~。
↓今となっては、ドバイに売り渡されたQE2。引退して豪華客船ホテルに衣装換えしてます。
バーナンキさん、FRB理事時代の2003年には日本に対し「デフレ防止には紙幣をばら撒け」と発言した背景から、ファースト・ネームをもじって「ヘリコプター・ベン」というニックネームを頂戴してました。QE2という重責を担う今となっては、大型の追加緩和策を引っ張るベン船長、「キャプテン・ベン」ってとこですかね。今日の米8月雇用統計で、9月21日開催FOMCで踏み切るオッズは限りなくゼロに近づきましたけど。
↓この人誰?って聞かれたら、「キャプテン・ベン !!」って呼んであげましょ。
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