時計の針を戻しまして。
ご存知の通り、クリスマスはニューハンプシャー州ブレトン・ウッズにあるスキーリゾート、マウント・ワシントンで過ごしました。実はニューヨークからボストンまでバスで赴き、迎えに来ていただいた友人の車でポートランドで一泊してから、車でブレトン・ウッズへ出掛けたんです。
ニューヨークからはピーターパンというバス会社を利用しました。バス会社は日本も真っ青なデフレ環境で、シーズンと時間を選べば非常に低料金で旅行が楽しめます。例えばボルトバスは、深夜便なら片道1時間というお手軽さ。また中国系バス会社も、その魅惑の価格で絶大な人気を誇るんですよ。
一方で、こうした低料金バスって管理コストを極力抑えているだけに、寒空の下でバスを待たなければならない欠点があるのですよ。その点ピーターパンはグレイハウンド系列なせいか38丁目付近に立つバス・ターミナル、ポートオーソリティーにございますので、空調の利いた比較的快適な空間で待つことが可能となります。
しかし。
私がボストンへ向かう日はクリスマス直前の23日。1時間以上前に到着したにも関わらず、すでにボストン行きのブースには列をオーガナイズするロープに10人ほど人が列を成していたんです。単なる週末に利用した2週間前とは、まったく異なる風景に出くわしたわけですね。仕方なくスーツケースに荷物を載せ、ぼんやり立ちっぱなしで出発時間を待ちます。iPod越しに騒々しさが気になってふと振り返ると出発20分前、そこには驚愕の風景が広がっていました・・・。
↓帰省ラッシュなだけに、黒山の人だかり!初体験です~。
もちろんバスは満席状態。しかし、私の斜め前に座っていた女性がとんでもない食わせ者でした。自分の前の座席にはコート、横にはカバンを置いて1人で3席分を陣取っていたんですね。座席を探す人々に話しかけられる度、「Expecting someone」と断り続けていたんですよ。でも、いつまでもたっても、それらしき人は現れず。さすがに出発直前、ドライバーがつかつか歩み寄り、「Where are they?When are they coming back?」と詰め寄り、あえなく御用。あと2人の方々を乗車できることとなりました。
そしてクリスマスを満喫した26日。朝食後に部屋に戻ってニュースを見ていた友人が眉をひそめて「やばいよ、猛吹雪になりそうだから、そろそろ出発しなきゃ」と言うではありませんか。確かに外は曇り空。ニューヨークに27日に帰る私の予定もあって、早々にブレトン・ウッズを後にしたのです。
これが大正解でした。ご存知の通り、26日の夕方から米北東部は豪雪に見舞われたんです・・・。
27日の朝にバス会社ピーターパンに電話すると、ボストンが非常事態宣言を発令しての長距離交通機関が麻痺しただけに、全便キャンセル。私、ポートランドに閉じ込められてしまったんですよ、トホホ・・・。
翌日には無事出発することができましたが26日、27日のキャンセル分が重なっていたため、当然ながら再び混沌の世界が待っていました。ボストンのターミナル、サウスステーションは、NY行きのブースからまっすぐながら長蛇の列が!!!一体全体、何時間待つ羽目になるのだろうかと、絶望的な気分に陥ったことを覚えています・・・・・。
↓最先端が見えない列に並ばなきゃいけないなんて、悲劇です。
幸い、キャンセル2日分の乗客がディズニーランドもかくやという列を築くだけに、臨時便を運行してましたよ。おかげさまで、私は30分の待ち時間を経て、座席をゲットしました。トイレにも行けずどうなることかと思いましたが、ボストンからの5時間の運行で休憩をはさんでくれましたので、ひと安心!!後部に座っていたヒスパニック系の家族がひっきりなしに大声でしゃべっていたので眠れませんでしたが、非常事態だったので文句は言えません。
そしてブリザード明けのニューヨーク。寒さは相当やわらいでいましたが、車の姿が半分以上埋まるほど積もっただけに、豪雪の残骸がいたるところで見られました。歩道の脇にうずたかく残る雪が、どれだけの猛吹雪だったかを物語っています。
↓サイドウォークに押しやられた雪が溶けるまで、何日かかったことか。
ちなみにNYのブルームバーグ市長、ブルックリンやクィーンズをはじめ、除雪作業がかなり遅れた不満を一新に浴び、豪雪後は支持率をなんと37%へ急落 させました。 10月時点の50%から雪崩をうったかのようですね。ちなみに除雪作業の遅れは、清掃部に対する予算削減への抵抗だったとか。NY財政赤字の拡大が、こんなかたちで裏目にでてったんですよ。トホホ・・・。
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