July Pending Home Sales Bounces Back Reflecting Lower Mortgage Rates.
米7月中古住宅販売成約件数指数は前月比3.3%上昇の105.9となり、市場予想の0.5%の上昇より強い結果となった。前月の1.3%の低下(1.1%から下方修正)を完全に打ち消し、プラス圏を回復している。前年比も2.7%の低下と、市場予想の3.5%より下げ幅を縮小。ただし前月の4.7%の低下(4.5%から下方修正)を含め、10ヵ月連続でマイナスをたどる。
4大地域別では、3地域が上昇。前月の1地域から増加した。北東部が6.2%上昇、南部も4.2%の上昇とそれぞれ前月の低下分を大きく上回っている。西部は4.0%と、3ヵ月連続で上昇。中西部のみ0.4%低下しており、2ヵ月連続でマイナスだった。
JPモルガンのダニエル・シルバー米エコノミストは、今回の結果を「過去5ヵ月で4回にわたり上昇しており、2013年半ばから今年初めまでの低迷から脱したとみられる」と歓迎し、「中古住宅販売件数はしばらく改善をたどるだろう」と予想した。
なお中古住宅販売成約販売件数指数は、中古の一戸建ておよびコンドミニアムにおける契約が仮契約から最終契約にいたった件数を指数化したもので、中古住宅販売件数は引き渡しの件数を示す。従って、成約件数の約80%が1-2カ月後に中古住宅販売件数として組み込まれる公算だ。
7月の住宅指標の改善は、一にも二にも米金利の低下が勝因でしょう。
30年物住宅ローン固定金利は、ご覧の結果に。
(出所 : bankrate)
アメリカ市民の頭に地政学的リスクがもたらす米経済の懸念は薄く、金利さえ低ければ需要が喚起されるという構図が浮かび上がっています。現金購入の割合が4−6月期に37.9%と前期の42.0%を下回るなど、住宅価格上昇ペースの一服も追い風に。エコノミストの間では、米7月中古住宅販売件数の地合いを保つという楽観的な見方が優勢でした。あとは雇用が低賃金以外の裾野へ広がれば、文句なしなんですが・・。
(カバー写真 : AP)
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