週末の就寝時間がいつものように乱れに乱れ、移動なしの時差ボケ気味の頭を抱えたある月曜。お客さまとともにSparks Stake Houseの扉を開きます。重厚なインテリアは、さながらアル・カポネのごときマフィアのドンの別邸のよう。恭しく中年男性のウェイターに出迎えていただくと、なんだか葉巻をくわえたくなりますな。
こちらのおススメは、なんといってもプライム・サーロイン・ステーキでしょう。ウェイターさんが手で持ち切れないサイズなせいか、こちらではカートで運ばれてきます。米国の安いステーキなら横広に締まりに欠けるお肉のイメージですが、こちらはこんもり肉厚ジューシーな上に、横幅もバッチリ!まさにパワーランチと呼ぶにふさわしい。
表面にこげめがついていて一見堅そうに見えますが、なかなかどうして、さすが1966年創業と約50年の歴史を誇るだけに侮れません!ナイフを突き刺すと、すんなり刃がお肉に食い込んでいくのです~。
↓ブラックべリー3個分の大きですかね~。
ミディアムをチョイスしても、中から薄紅色の赤身が姿を現すのですよ。じんわり広がる牛肉の旨みがたまりません!!!見た目の圧倒的な存在感に食べ切れない予感が走るのも束の間、細身の女性でもペロリと平らげておられました。彼女いわく「美味ならボリュームに負けずに食べ切れる!」とのこと。確かに、このくらい表面カリカリ、中ジューシーなら、サイズがいくら横綱級でも飽きませんわ。
↓ふるいつきたくなる、この赤身!!
ドジャーズのジョー・トーレ元監督の写真とサインが飾られるように、ミッドタウンのビジネスマンだけでなく、著名人にも愛されるこの店。その昔、何より寵愛を受けたのはNYのマフィア達だったようです。腕がものを言う非常な渡世だからこそ、重量感たっぷりの肉汁ほとばしるステーキを愛好したのでしょうか。19世紀から続いたイタリア・マフィアであるガンビーノ・ファミリーのボス、 Paul Castellanoが1985年に殺害された場所でもあります。入口付近で、銃弾の犠牲になってしまったとか。その昔のマフィアを思うと、ゾクゾクしちゃいますね。
↓1966年創業とは思えない老舗風味は、マフィアの歴史があるせい?
このお店はステーキとそのお店の歴史だけでなく、ワインのセレクションでもその名をとどろかせています。ワイン・スペクテイター誌では、1981年から毎年グランド・アウォードを受賞しているんですって。ディナーで訪れたときには、ワインの品揃えに舌鼓を打ちたいですね~。
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