フェイスブックをご利用の方をはじめ、人権運動にご関心のある方は、すでにご存知でしょう。
KONY2012とは、政府勢力「神の抵抗軍 (LRA)」 の指導者であるジョセフ・コニーを
逮捕しようという一大プロジェクトです。 コニーとは、ウガンダ北部を中心1987年以来、少年・少女を誘拐して兵士に仕立て上げゲリラ行為を続けるだけでなく、殺人・強姦・性的奴隷など、残虐行為を繰り広げた悪行限りない人物。ウィキいわく、米国も同時多発テロ事件以降、コニー自身をテロリスト、そしてLRAをテロ組織と位置づけているそうです。
↓いかにも人相の悪いコニー。カルト宗教家にありがちで、妻は数十人。
指名手配犯でもあるコニーを逮捕し、親から引き離され抑圧された子供、市民を救済しようという崇高なるプロジェクトが、人々の心に刺さらないわけはありません。「KONY 2012」の動画はYoutubeにて、NY時間午後9時45分現在で7657万698人と、膨大な人々が再生しておりました。フェイスブックでも、子供をもつ母親、甥を可愛がる独身女性など、共感した女性を中心に「KONY 2012」への参加を力強く呼びかけていました。
性格が悪いせいか、私はコニーの逮捕を切に願いつつ、首をかしげずに入られませんでした。なぜ、「今」なのか。
ウガンダといえばここ数年、世界から熱い視線が集まっているんですよ。もちろん、お宝が眠ってるから。そのお宝といえば--いわずと知れた石油です。BBCは2011年11月に「Cashing in on Uganda’s oil boom」という記事で、エコノミスト誌の調査をもとに2015年までに原油収入が20億ドルに達すると伝えておりました。欧州最大の石油探査会社である英Tullow Oilが関与し、仏トタルやシノペックが権益を次々に獲得している段階です。
金の生産地でもありますね。2004年から採掘が活発化し、2002年の3kgから2009年には1600kgにまで成長しました。世界最大の産地である中国の2011年の生産量が360トンであることを踏まえると桁違いですが、2010年にはロシア企業と組んで精製所を始動させるなど、天然資源の王国として繁栄を謳歌しつつあるのです。
ウガンダ:生産の推移 (出所、Index Mundi)
年 生産量 前年比%
2002年 3kg NA
2003年 40kg 1233.33%増
2004年 1447kg 3517.50%増
2005年 1700kg 17.48%増
2006年 1600kg 5.88%減
2007年 1600kg ±0%
2008年 1500kg 6.25kg減
2009年 1600kg 6.67%増
それだけではないんですね。企業の世界戦略も、深く関与しているのです。続きは、明日~。
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