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アンジェリーナ・ジョリー、英国の「豪邸税」に物申す

by • December 9, 2014 • Gossip, Latest NewsComments Off3764

Angelina Jolie Might Be Broken If Mansion Tax Were Introduced.

アンジェリーナ・ジョリーといえば、途上国から養子を複数受け入れたり、乳ガン予防のために乳房を切除したり、ハリウッド女優の範疇では語れない行動力で世界中の人々を驚かせてきました。

2001年に国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の特使に任命され、人道活動にも長年いそしむアンジー。監督2作目となる映画「アンブロークン(Unbroken)」のキャンペーンを兼ね訪れたイギリスでのインタビューにて、映画の本筋から離れ労働党の公約に噛み付いたのです。

ジョリー氏は「英国は大好きよ」と微笑みつつ、通称「豪邸税(mansion tax)」が導入されれば英国から自身を「遠ざけることになるでしょうね」と言い放ちました。彼女はロンドンの中心地メリルボーンに引っ越すとの噂が囁かれているさなか、2016年の総選挙を控えけん制した格好です。

豪邸税とは、200万ポンド(約3億7600万円)以上の高級住宅に向け新たに課す税金のこと。ロシアや中国など海外富裕層が不動産価格を押し上げていた背景から、海外居住者が英国で2軒目の住宅を所有する場合、同じ地区で住宅を購入し居住する英国人よりも税金負担が重くなる見通しとあって、苦言を呈する必要を感じたのでしょう。夫のブラッド・ピットにいたっては、ズバリ「イギリスは楽しいけど、税金が問題だね」と明言していました。2013年版の”最も稼いだセレブリティ夫婦ランキング”で5000万ドル(約60億円)と堂々3位にランクインした2人に、税金という障害が大きく立ちはだかっていることを微塵も隠していません。

映画「アンブロークン」、IMDBでは8日時点で6.6点、ロッテン・トマトでは53%。
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(出所:Andpop)

人助けにいそしむ方から、リベラル派である労働党政権の公約に物申すなんて日本ならちょっと不思議ですよね。オバマ政権、そして2016年の米大統領選挙に出馬予定のクリントン前米国務長官を支持するウォーレン・バフェット氏が富裕層増税を支持し”バフェット・ルール“のニックネームがついたことと、非常に対照的です。

労働党に対するアンジェリーナの批判的スタンスは、イギリス人にとって当然と捉えられたかもしれません。アンジーは数年前から保守党のヘイグ元党首と関係を築いており、紛争地域での女性への暴力反対運動でタッグを組んでいました。政治家との関わりで思い出されるのは、バニティ・フェア誌のインタビューでのあの言葉。今後は女優業から足を洗い、「必要と判断した場合」に政界入りも辞さない構えを打ち出していましたよね。仮に政界入りする場合、アメリカなら民主党ではなく共和党を選ぶ布石なのでしょうか。

政界入りしたハリウッド・スターといえば、アーノルド・シュワルツェネッガー前カリフォルニア州知事。世界中の知名度を含め、ジョリー氏に近いかもしれません。究極の成功例ならロナルド・レーガン元大統領が挙げられますが、俳優当時の人気は前の2人に遠く及ばず。女性ならば、1967年に米下院議員に立候補したシャーリー・テンプルが思い出されます。USスチールの重役の娘にして1930年代に子役スターとして全米にその名をとどろかせ、ノンアルコール・カクテルの名前にすらなったシャーリーですが、結果は落選でした。政治家の夢は断たれたものの共和党政権では外交官として活躍しており、アンジーの頭の中には彼女の人生が脳裏に刻まれているのかもしれません。

(カバー写真:AP)

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