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米12月消費者信頼感指数、前月から改善も見通しは楽観度後退

by • December 30, 2014 • Finance, Latest NewsComments Off1541

December Consumer Confidence Edges Up Though Expectations Falls.

米12月消費者信頼感指数は92.6となり、前月の91.0(88.7から修正)を上回った。ただし、市場予想の93.0には届かず。現況指数が前月を約5ポイント上回り98.6と2008年2月以来の高水準だった半面、見通し指数が88.5と前月の89.3を下回っていた。米株高、約5年ぶりの水準まで進んだガソリン安、雇用の改善を背景に現況指数を中心に改善がみられたものの、新しい年を前に見通しは楽観度が後退したかたちだ。なお3ヵ月平均の消費者信頼感指数は92.5となり、景気回復サイクルで最高を遂げた。

発表元であるカンファレンス・ボードのリン・フランコ・経済指標ディレクターは、見通し指数の低下に対し「労働市場見通しにおける楽観度の低下」を挙げた。

以下は、結果の詳細。今回は現状の労働市場に対し「職が豊富」から「職探しが困難」を引いたDIがマイナス10.6となった。11月のマイナス12.5から縮小し、少なくとも2008年5月以来の水準へ改善している。見通し指数は、労働市場が軟調だったほか、ビジネス環境と所得で楽観度が後退した。以下は、結果の詳細。

現況指数をみると、ビジネス環境は「良い」が変わらずで「悪い」が低下
「良い」24.8%→前月の24.8%と変わらず、前年同月は20.2%
「悪い」19.6%→前月の21.8%から低下、前年同月は23.2%

労働市場については、「豊富」が上昇し「困難」が低下
「職が豊富」17.1%→前月の16.2%から上昇、前年同月は11.9%
「職探しが困難」27.7%→前月の28.7%から低下、前年同月は32.9%

6ヵ月先のビジネス環境への見方は、「良くなる」と「悪化する」が低下
「良くなる」18.0%→前月の18.3%から低下、前年同月は17.4%
「悪化する」10.1%→前月の10.4%から低下、前年同月は13.9%

6ヵ月先の労働市場への見方は、「増加」が低下し「減少」が上昇
「雇用が増加する」14.7%→前月の15.5%から低下、前年同月は17.1%
「雇用が減少する」16.9%→前月の16.1%から上昇、前年同月は19.4%

6ヵ月先の所得への見方は、「増加」と「減少」が低下
「増加する」16.4%→前月の16.9%から低下、前年同月は17.1%
「減少する」10.0%→前月の11.0%から低下、前年同月は19.4%

購入見通しは、低下が優勢。住宅が4.8%と5ヵ月ぶり低水準だったほか、自動車も12.1%と前月の12.9%を下回っている。旅行も50.8%と、前回の51.7%以下に。主要機器のみ52.2%と前月の51.6%を超え、2010年以来で最高を遂げた。

——以上、米消費者信頼感指数は見通しがどうもさえません。12月以降はホリデー商戦の臨時雇用がはく落しますし、設備投資や住宅市場の減速が意識されていますから、楽観的に振り切れなかったのでしょう。

(カバー写真:Wiechert Visser/Flickr)

 

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