I Will Never Leave You—How Much Americans Love Their Country?
7月4日の独立記念日、今年も夏の空に花火が踊ります。ニューヨーク市では、2014年に続きイーストリバーが舞台に。クイーンズやブルックリンに住むニューヨーカーの目を楽しませてくれること、間違いありません。見どころスポットは、こちらをご覧下さい。
星条旗がストリートを彩る日に合わせ、英国のコンピューター送金サービス会社トランスファーワイズがアメリカ人(米国市民権を取得した海外出身者を含む)の愛国心を試す調査を実施しました。ズバリ、「アメリカを離れ外国に移住する気がありますか?」——フタを開けてみると、35%が「イエス」と回答。3人に1人は、アメリカにサヨナラする気でいることになります。しかも35%のうち14%は、「5年先」の脱出を検討中。アンクル・サムへの忠誠心は、BBQほど熱々ではなかったりして?
アメリカ脱出を検討するアメリカ人のうち、最も多い回答は「質の良い暮らし」が理由で36%。次いで「手頃な生活費」が33%、「新たな経験を求めて」が31%でした。意外に、「税金」がトップ3にランクインしていなかったんです。
オバマ政権が租税回避など徴税を厳格化した結果、国籍離脱者が急激に増加。
(出所:Andrew Mitchell LLC Via The Gate)
アメリカ市民権の放棄は、二重国籍を持つ富裕層だけに限ったことではありません。普通のアメリカ人が国外を目指すよう、法改正が背中を押していたのです。これまでアメリカ市民権あるいはグリーンカード(永住権)を放棄する場合、出国税支払いに加え10年間に及ぶ確定申告(タックス・リターン)が義務付けられていました。しかし2008年の法改正により、内国歳入庁(IRS)が資産や収入動向を精査し節税目的での国外移住でないと判断すれば、こうした負担は免除。アメリカを捨てる覚悟があった方々には、またとないチャンスを与えました。
話を調査に戻して。
「生涯アメリカで暮らし続ける」との回答はアメリカ出身者で59%、海外生まれで48%でした。2人に1人は、「故郷」として捉えているんですね。理由は、以下の通り。
同性婚の合法化もあって、アメリカに永住する外国人も増える?
(出所:TransferWise)
大方の予想通り、アメリカでの生活を選ぶ理由には「パートナー・家族」がトップに立ち、「民主主義社会」、「文化」、「仕事の機会」、「子供の将来」と続きます。
外国生まれで「帰国する予定」との回答は、27%。ただしアメリカでの生活に満足しているわけではなく、「改善すべき点がある」との回答は84%に達しました。1位は「医療保険制度」で58%、2位は「税率引き下げ」で51%、3位に「教育」が入り48%となっています。住めば都とはいえ、アメリカ人並みに不満もにじみ出てくるのでしょう。筆者も、医療保険と衛生観念を何とかして頂きたいと願ってます・・。
なお調査は5月15〜19日、18歳以上の成人を対象に2090人に実施。そのうち102人、約5%が海外生まれのアメリカ人でした。
(カバー写真:Javier Rapoport/Flickr)
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