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24日の決算レビュー:ジョンソンC、アメリカン航空、ゼロックス、バイオジェン

by • July 24, 2015 • Finance, Latest NewsComments Off3567

Earnings Roundup : Johnson Controls, American Airlines, Xerox, Biogen.

24日寄り前に発表された主な決算を振り返ります。

▽ジョンソン・コントロールズ、決算は予想上回りつつ自動車部品のスピンオフ発表

空調管理・自動車部品メーカー大手が発表した4−6月(第3四半期)決算では、純利益が前年同期比1.1%増の1億7800万ドルだった。再編費用などを除く1株当たり利益は0.91ドルで、市場予想の0.90ドルより強い。売上高は2.3%減の96億1000万ドルとなり、市場予想の95億8000万ドルを上回った。為替変動を除けば、5%増だったという。売上の内訳をみると自動車部門が6%減の52億1000万ドルで、為替差損を除けば3%増となる。中国は10%増の11億9000万ドルだった。パワー・ソリューションズは2%減の14億7300万ドル、為替変動を除けば6%増だった。ビル空調・効率化のみ5%増の27億3300万ドル、為替変動を除けば10%増となる。

7−9月期は調整済み1株当たり利益につき1.00〜1.03ドルを予想し、前年同期比では5%増を見込む。

決算に合わせ、自動車部品部門を分離・独立(スピンオフ)する計画を発表した。向こう1年での完了を目指す。2014年の売上高は220億ドル。世界における自動車座席の市場で8割を占め、世界トップを独走中だ。決算は予想を上回ったものの自動車部品部門のスピンオフ発表を受け、株価は2.3%下落した。

▽アメリカン航空、大幅増益も渡航者減少が逆風となり減収

航空会社大手が発表した4−6月(第2四半期)決算では、純利益が前年同期比97.2%増の17億400万ドルだった。原油相場が2014年6月のピークから最大で約60%も急落した恩恵を受け、燃料負担が37.3%減の17億7400万ドルとなり飛躍的な増益を果たしている。一時的な項目を除く調整済み1株当たり利益は2.62ドルと、市場予想の2.60ドルより強い。ただ収入は4.6%減の108億2700万ドルで、市場予想の109億3000万ドルにも届かず。燃料費が減少したものの、海外及び国内での渡航者減少を逆風に減収を迎えた。

有効座席マイル(ASM)が1.9%増だった一方、有償旅客マイル(RPM)は1.1%増にとどまった。特に太平洋のPRASMが13.5%減と激しく南米も13.4%減、大西洋も9.3%減だった。結果、ASM当たりの旅客収入(PRASM)は6.9%減の13.57セント。ロードファクター(有償座席利用率)も83.3%と、前年同期の84.0%を下回った。業績内容はさえなかったものの、株価は一時3%超も躍進した。

余談ながら競合のデルタ航空が有償旅客マイル(RPM、旅客数の飛行距離を示す)は4%増だったものの、有効座席マイル(ASM、空席数の飛行距離を示す)が5%増。ドル高を背景に旅客数の減少を示唆していた。決算を嫌気し、株価は一時1.8%下落した。

燃料負担が大幅縮小も、ドル高と景気減速の逆風で降下中。
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(出所:Stockcharts)

▽ゼロックス、再編費用計上で大幅減益

複合大手が発表した4−6月(第2四半期)決算では、純利益が前年同期比94.5%減の1200万ドルだった。再編費用1億4500万ドルに加え減損も計上したため、大幅減益を計上している。再編費用などを除く1株当たり利益は0.22ドルで、市場予想と一致。売上高は7%減の45億9000万ドルとなり、市場予想の46億4000万ドルを下回った。ドル高により、4%押し下げられたという。費用全体は3%減の45億1600万ドルだった。

売上の部門別動向をみると、全体の56%を占めるサービス収入が3%減の25億万ドル。印刷ビジネスも12%減の19億ドルだった。それぞれの為替変動を除くベースでは1%増、1%減となる。

2015年通期の調整済み1株当たり利益は、0.95〜1.01ドルで据え置いた。7−9月期の1株当たり利益は0.17〜0.19ドル、調整済み1株当たり利益で0.22〜0.24ドルを見込む。売上が予想以下だったもののドル高はく落効果を先取りし、株価は一時2.5%上昇した。

▽バイオジェン・アイデック、決算と見通しに失望売りで反応

バイオテクノロジー大手が発表した4−6月(第2四半期)決算では、純利益が前年同期比29.8%増の9億2730万ドルだった。減価償却費用などを除く希薄後の調整済み1株当たり利益は4.22ドルと、市場予想の4.10ドルより弱い。売上高は7.1%増の25億9160万ドルと、市場予想の27億1000万ドルを下回った。医薬品部門の売上高が6.9%増の21億9860万ドルだったとはいえ、1−3月期の24.6%増の21億7230万ドルから伸び率を縮小した。

製品別では、主力の多発性硬化症薬”テクフィデラ”が25.8%増の8億8830万ドルとなり1−3月期の63%増から大きく失速した。同じく多発性硬化症薬”タイサブリ”は13.2%減の4億6310万ドル、”アボネックス”にいたっては20.5%減の6億1520万ドルにとどまる。

2015年は1株当たり利益を14.25〜14.70ドルとし、従来から引き下げた。調整済み1株当たり利益も15.50〜15.95ドルへ下方修正。アナリスト予想の16.63ドルを大きく下回る。売上高は6〜8%増とし、従来の14〜16%増から下方修正した。主力の”タイサブリ”売上減速が背景。同社は22日、開発中のアルツハイマー型認知症治療薬”BIIB037”が臨床試験で明確な効果を発揮しなかったと報告。2014年末に暫定的な資料が発表して以来、株価は”BIIB037”のブロックバスターを先取りし30%超も上昇したが、注目されていた6mgの投与量では患者の認知能力に変化は見られず失望を誘った。決算、見通しを背景に株価は一時20%近くもの大幅安を示現した。

(カバー写真:encompassme

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