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5日の決算レビュー:ラルフ・ローレン、Kスペード、タイム・ワーナー、PCLN

by • August 5, 2015 • Finance, Latest NewsComments Off2680

Earnings Roundup : Ralph Lauren, Kate Spade, Time Warner, Priceline.

5日に発表された、注目の決算をお伝えします。

▽ラルフ・ローレン、利益・売上高ともに市場予想超え

服飾ブランド大手が発表した4−6月(第1四半期)決算では、純利益が前年同期比60.5%減の6400万ドルだった。再編費用3400万ドルに押し下げられており、こうした項目を除く調整済み1株当たり利益は1.09ドルと、市場予想の0.99ドルより強い。為替変動を除けば1.69ドルで、前年同期の1.68ドルを若干ながら上回る。再編費用などを除く粗利益率は59.8%となり、前年同期の61.8%から低下していた。

売上高は5.3%減の16億1800万ドルながら、市場予想の16億1000万ドルを上回った。為替差損を除いた場合は横ばいで、同社の予想と一致する。特に海外で2桁増を記録したほか、オンラインでの売上の拡大が支えた。内訳をみると、小売部門が2.6%減の9億3500万ドル。為替変動を除く場合は、3%増に転じる。卸売部門は9.3%減の6億4200万ドル。為替変動を除く場合は、2%増だった。

2016年度(2016年3月末終了)は、為替変動を除くベースでの売上高につき5%増との見通しを据え置いた。為替差損で、4.5%下押しするという。営業利益率は、為替差損の影響で1.80—3.25%低下する見込みだ。7−9月期の売上高は、為替変動を除くベースで3−5%増と予想した。株価は業績が市場予想を上回ったものの、ドル高再燃への懸念もあって一時1.8%下落した。

▽ケイト・スペード、業績は予想以下も既存店売上高に希望の光

服飾ブランド大手が発表した4−6月(第2四半期)決算では、純利益が854万ドルの黒字だった。前年同期の440万ドルの赤字から反転させている。調整済み1株当たり利益は0.08ドルと、市場予想の0.11ドルより弱い。売上高は前年同期比5.7%増の2億8100万ドルと、こちらも市場予想の2億9300万ドルに届かず。ただし既存店売上高は10%増と、市場予想の8.9%増を上回った。オンライン売上高を除く既存店売上高も12%増と好調だった。既存店売上高の力強さを好感し、株価は一時6.2%も急伸した。

▽タイム・ワーナー、決算は好調も見通しを据え置き

メディア大手が発表した4−6月(第2四半期)決算では、純利益が前年同期比14.2%増の9億7100万ドルだった。調整済み1株当たり利益は1.25ドルとなり、市場予想の1.03ドルより強い。収入は8.2%増の73億4800万ドルで、市場予想の69億ドルを大きく上回った。

部門別動向は、以下の通り。

>ターナー(TBS、CNNなどケーブル局)
収入 2.8%増の28億2700万ドル、広告収入が1%減で為替差損が主因、会員収入が2%増、NCAAバスケットボールの広告収入でNBAプレーオフやNASCARの減少分を相殺
調整済み営業利益 20%増の11億3000万ドル、プログラム費用が9%減など費用が縮小

>ホーム・ボックス・オフィス(HBO、ケーブル局)
収入 1.5%増の14億3800万ドル 会員収入が4%増となり米国での増加が海外の弱含みを打ち消し、コンテンツ・その他収入が7%減
調整済み営業利益 8%減の5億800万ドル、動画ストリーミング・サービス「HBOナウ」をはじめとしたプログラム・配信・マーケティング費用が重し

>ワーナー・ブラザーズ(映画・TV制作)
収入 15%増の32億9800万ドル、「バットマン:アーカム・シティ」などビデオ・ゲームとTVライセンス収入が為替差損を相殺
調整済み営業利益 46%増の3億4400万ドル 収入増で映画広告費とゲーム制作費などを帳消し

2015年通期は、調整済み1株当たり利益を4.60〜4.70ドルで据え置いた。決算は好調だったものの見通しを据え置きにとどめたほか、先日のウォルト・ディズニーの決算に引きずられ株価は一時8.4%も沈んだ。

7月に発売された「バットマン:アーカム・ナイト」は、日本でもCMが話題に。
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(出所:ゴゴ通信

▽プライスライン、利益・収入とも市場予想より強く過去最高値を更新

オンライン旅行予約サイトが発表した4−6月(第2四半期)決算では、純利益が前年同期比10.3%減の5億1700万ドルだった。特殊項目を除く1株当たり利益は12.45ドルで、市場予想の11.79ドルより強い。収入は7.4%増の22億8000万ドルとなり、市場予想の22億7000万ドルを上回った。総予約額は11%増の149億6000万ドルとなり、前年同期の34%増から大きく減速。為替変動を除くベースでは、26%増となる。海外予約額は12.1%増の130億920万ドルと好調で、為替変動を除く場合は30%増に及んだという。米国内の予約額は0.6%増の18億6800万ドルと、小幅にとどまった。

7−9月期の調整済み1株当たり利益は22.95〜24.45ドルを見込み、中央値は市場予想の23.32ドルに届かず。収入は1−8%増、総予約額は1%減—6%増(為替変動を除くベースで13−20%増)とし対ポンドで1.56ドル、対ユーロで1.09ドルの押し下げを見込む。決算が好調で、株価は一時3.4%上昇しザラ場では寄り付き早々に1395.0ドルと過去最高値を更新した。

(カバー写真:SimonQ錫濛譙/Flickr)

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