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米10月消費者信頼感指数、秋の始まりに2007年の高水準から鈍化

by • October 26, 2016 • Finance, Latest NewsComments Off2101

Consumer Confidence Falls At The Start Of Q4.

米10月消費者信頼感指数は98.6となり、市場予想の101.5を上回った。2007年8月以来と金融危機以前の高水準を達成した前月の103.5(104.1から下方修正)にも届かず、3ヵ月ぶりに100台を割り込んでいる。内訳をみると、見通し指数が83.9と前月の87.2から低下し、少なくとも2015年9月以来のレベルから後退。現況指数も120.6と、前月の127.9を下回り、見通し指数とそろって3ヵ月ぶりの低水準となる。

発表元であるカンファレンス・ボードのリン・フランコ経済指標ディレクターは、結果に対し「消費者の現況、見通しへのセンチメントは軟調だが、所得への見通しはほぼ横ばい」と振り返る。ただ、全体的に足元の水準から落ち込んだわけではなく「短期的にゆるやかな成長を続けるだろう」との見解を維持した。

消費者信頼感指数、前月こそリセッション前の平均値超えも10月は鈍化。

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(作成:カンファレンス・ボードよりMy Big Apple NY)

今回は現状の労働市場に対し「職が豊富」から「職探しが困難」を引いたDIは、2.2だった。2007年7月以来の高水準を達成した前月の5.3を含め、4ヵ月連続で続きプラス圏を維持している。以下は、結果の詳細。

ビジネス環境については、「良い」が低下し「悪い」が上昇
「良い」26.2%→前月の27.7%から低下、前年同月は26.8%
「悪い」17.7%→前月の15.8%から上昇、前年同月は18.3%

労働市場については「豊富」が低下し「困難」が上昇、DIは4ヵ月連続でプラス
「職が豊富」24.3%→前月の27.6%から低下、前年同月は22.7%
「あまり職が豊富ではない53.6%→前月の50.1%から上昇、前年同月は52.7%
「職探しが困難」22.1%→前月の22.3%から低下、前年同月は24.6%

6ヵ月先のビジネス環境への見方は「良くなる」が低下し「悪化する」が上昇、後者は前月こそ1年前の水準を漸く下回ったが再び超えてきている。

「良くなる」16.0%→前月の17.0%から低下、前年同月は18.1%
「悪化する」12.2%→前月の10.8%から上昇、前年同月は10.4%

6ヵ月先の労働市場への見方は「増加」と「減少」が低下したが、「減少」が13ヵ月連続で「増加」を上回る
「雇用が増加する」13.1%→前月の15.7%から低下、前年同月は14.4%
「雇用が減少する」17.0%→前月の18.1%から低下、前年同月は16.6%

6ヵ月先の所得への見方は「増加」は横ばいで「減少」が上昇
「増加する」17.5%→前月の17.5%で横ばい、前年同月は18.1%
「減少する」9.8%→前月の10.4%から低下、前年同月は10.5%
「変わらない」72.7%→前月の72.1%から低下、前年同月は71.4%

購入見通しは、自動車を除き全て低下した。今回は、自動車が12.6%と4ヵ月ぶりの高水準だった。反対に、住宅は5.1%と3ヵ月ぶりの低水準。主要機器は46.3%と、3ヵ月ぶりに50%を割り込んだだけでなく直近で最低を更新した。

――消費者信頼感指数は前月の急伸が嘘のようにしぼんでいきました。米9月雇用統計・非農業部門就労者数が鈍化した影響か、あるいは12月に迫る利上げを嫌気しつつあるのか。米10年債利回りが6月以来の1.8%乗せを示すなど、金利上昇がセンチメントを押し下げた可能性も残ります。

(カバー写真:Randy Lemoine/Flickr)

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