Capital Goods Orders And Shipment Rise In June.
米6月耐久財受注は前月比1.0%増となり、市場予想の3.0%増を下回った。前月の0.3%減(0.4%減から上方修正)から改善。3ヵ月ぶりにプラス圏を回復した。
内訳をみると、輸送用機器を除く耐久財が0.4%増と、市場予想の0.5%増を下回った。前月の0.3%増(±0%から上方修正)は超えており、5ヵ月連続で増加している。輸送用機器は2.2%増と、前月の1.4%減(修正値)を打ち消し、3ヵ月ぶり増加した。民間航空機が4.3%増と前月(11.6%減、修正値)からプラスに転じ、輸送機器を支えた。米6月新車販売台数良好だったように、自動車も4.4%増と前月の減少を打ち消した。防衛財は4.3%増と、前月の11.6%減(修正値)から小幅改善した。
企業の設備投資を表す民間航空機を除く非防衛財(コア資本財)は0.6%増と、市場予想の0.5%増を上回った。前月の0.7%増(0.3%増から上方修正)を含め、3ヵ月連続で増加している。内訳をみると、電気機器が1.5%増と前月に減少を相殺した。そのほかコンピューター・電子機器が0.6%増と、4ヵ月連続で増加し、機械も0.2%増と3ヵ月連続で増加。組み立て金属は0.1%増と前月の1.2%減から小幅改善しつつ、一次金属は鉄鋼・アルミ関税がEU、カナダ、メキシコへ拡大するなかで0.4%減と2ヵ月連続で減少した。
耐久財出荷は前月比1.7%増となり、前月の0.2%増(修正値)を超え2ヵ月連続で増加した。国内総生産(GDP)に反映されるコア資本財の出荷は1.0%増と市場予想の0.4%増を超え、前月の0.2%増も上回った。3ヵ月連続で増加している。
耐久財在庫は0.1%減となり、前月の0.3%増を下回り17ヵ月ぶりに減少した。出荷が増加し在庫が減少した結果、在庫相当は前月の1.63ヵ月から1.60ヵ月と短縮、直近で最短となる。
――耐久財受注は、GDPに反映されるコア資本財出荷が好調でした。では、あらためて各連銀が発表する製造業景況指数をみてみましょう。
(作成:My Big Apple NY)
製造業のセンチメントは7月、5地区連銀中、ダラス連銀が発表していないなかフィラデルフィア連銀のみが前月を上回る程度でした。設備投資見通しはというと、NY連銀とフィラデルフィア連銀が前月以下となり、特にNY連銀は下振れが著しく2017年8月以来の水準に落ち込んでいます。
(作成:My Big Apple NY)
追加関税措置の影響が現れていると考えられ、今後の耐久財受注と鉱工業生産を合わせ注視が必要です。
(カバー写真:Miles Banbery/Flickr)
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