ISM Non-Manufacturing Index Surges To 21-Year High.
9月のISM非製造業景況指数と、IHSマークイット・サービス業PMI・確報値をおさらいしていきます。
米9月ISM非製造業景況指数は61.6となり、市場予想の58.0を上回った。前月の58.5も超え、1997年8月以来で最高となる。
ISMは、結果を受け「企業はビジネス環境と経済見通しにポジティブであり続けた」と振り返った。ただし、前月に続き「稼働能力や物流のほか、世界貿易に関する不確実性」について、懸念を寄せたという。業種別では、18業種中17業種が拡大を報告した。縮小した業種はゼロで、前月に教育サービスと専門・科学・技術サービスが縮小を報告したが、今回はゼロだった。
内訳をみると、ビジネス活動が2004年1月以来の高水準だった上に、雇用が過去最高を記録し、米9月雇用統計・非農業部門就労者数が大幅増となる期待が高まる。仕入れ価格は、再び上向きを示す。詳細は、以下の通り。
・ビジネス活動 65.2、2004年1月以来で最高>前月は60.7、6ヵ月平均は61.1
・新規受注 61.6>前月は60.4、6ヵ月平均は60.5
・雇用 62.4、過去最高>前月は56.7、6ヵ月平均は56.1
・新規輸出受注 61.0>前月は60.5、6ヵ月平均は59.8
・在庫変化 54.5>前月は53.5、6ヵ月平均は54.9
・仕入れ価格 64.2、4ヵ月ぶりの高水準>前月は63.4、6ヵ月平均は62.9
▽米9月IHSマークイット・サービス業・確報値、8ヵ月ぶりの低水準
米9月IHSマークイット・サービス業PMI確報値は53.5と、市場予想の53.0並びに速報値の52.9を上回った。ただし前月の54.8には届かず、8ヵ月ぶりの低水準。2015年4月で最高だった5月の56.8で、一旦のピークアウトを示す。内訳をみると、新規受注は改善したが、追加関税措置や需要の高まりを受け仕入れ価格が上昇した。総合PMIは53.9と前月の54.7を下回り、サービスと同じく8ヵ月ぶりの低水準となる。
ISM非製造業景況指数は21年ぶりの水準へ上昇し雇用は過去最高に、ただしマークイット・サービス業PMIは8ヵ月ぶりの低水準。
IHSマークイットのクリス・ウィリアムソン首席ビジネス・エコノミストは、結果を受け「製造業と合わせ9月の景況感は(4~6月期の4%成長と比較し)鈍化を示すが、7~9月期は3%近くが見込まれる」と振り返った。高成長が続く見通しなだけに「企業は稼働能力を引き上げるために採用を推進している」とも指摘、米9月雇用統計・非農業部門就労者数について「20万人超え」を予想した。
(カバー写真:Steve Petrucelli /Flickr)
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