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米4月CPI、上昇圧力は引き続き限定的

by • May 14, 2019 • Finance, Latest NewsComments Off2888

Consumer Prices Suggest Underlying Inflation  Remains Tame.

米4月消費者物価指数(CPI)は前月比0.3%上昇し、市場予想並びに前月の0.4%を下回った。原油先物が約半年ぶりの65ドル乗せまで切り返したが、ラグを伴うためかCPI全体への影響は限定的となる。エネルギーは2.9%上昇し全体を押し上げたが、前月の3.5%には届かず。併せてガソリンは5.7%上昇、力強い伸びだったがこちらも前月6.5%以下にとどまった。エネルギー情報局(EIA)によると、ガソリン価格は一時2.237ドルと2016年12月以来の水準へ下落した。その他のエネルギーでは電力など公益が0.1%低下、前月の上昇から転じた。エネルギー以外では食品・飲料が0.1%低下し、久々に低下に転じた。

CPIコアは3月と同じく前月比0.1%上昇、市場予想の0.4%を下回った。項目別では、帰属家賃が3月に続き0.3%上昇、足元のトレンドを維持した。家賃は0.4%の上昇と前月と変わらず力強い。ホテルなど宿泊も1.6%上昇し、前月の0.8%から2倍の伸びを遂げた。結果、住宅全般では0.4%だった。住宅関連以外では輸送が1.2%と、2ヵ月連続で1%超えを達成したが、自動車は0.4%低下。新車が0.1%上昇し2ヵ月連続でプラスだったが、中古車は1.3%低下と3ヵ月連続で低下し自動車を押し下げた。医療費が0.3%上昇、2ヵ月連続でプラスだった。教育も0.2%上昇、2ヵ月連続でプラスとなる。教育は0.1%と6ヵ月連続で上昇した。一方で、服飾はは0.8%低下し、2ヵ月連続で大幅な落ち込みを示した。航空運賃はボーイング737MAXの運航停止問題が波紋を投げ掛けるなか、0.1%低下し2ヵ月連続でマイナスだった。

CPIは前年比で2.0%上昇し、4ヵ月ぶりに2%台を回復した。ただしエネルギー価格が上昇した割には市場予想の2.1%に届かず、2012年2月以来の高い伸びを遂げた2018年7月に2.9%から程遠い。コアCPIは市場予想と一致し2.1%と前月の2.0%を超えたとはいえ、こちらもリーマン・ショック直後の水準へ加速した2018年7月の2.4%以下の推移を続けた。

CPIとコア、物価上昇加速のサインを示さず。

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(作成:My Big Apple NY)

――物価が伸び悩むなか、NY連銀の調査によるインフレ期待も反応。4月は、大きく低下しました。

ny
(作成:My Big Apple NY)

米連邦公開市場委員会(FOMC)は利上げに「辛抱強くなる」姿勢を強調する通り、少なくとも物価は利上げが必要な環境を示さず。年内据え置きを保証する状況です。

(カバー写真:N i c o l a/Flickr)

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