Delinquency Rate Hits Record Low In All Age Groups.
NY連銀が発表した4~6月期の家計債務は、18期連続で過去最大を記録した。年齢別でみると、70歳以上を除き全て増加しデータ取得以降での最高を更新。住宅価格や自動車価格の高騰が債務負担を押し上げた。年齢別債務額の詳細は、以下の通り。
・18~29歳 前期比8.2%増(過去5四半期で4回目の増加)の1.03兆ドルと過去最大、全米比率 6.9%と過去最高をつけた2020年10~12月期は7.4%以下を保つ
・30~39歳 前期比4.3%減(過去5四半期で4回目の増加)の3.18兆ドルと過去最大、全米比率 21.3%と2009年10~12月期以来の高水準)
・40~49歳 前期比2.4%増(4期連続で増加)の3.74兆ドルと4期連続で過去最大、全米比率 25.0%と3期ぶりの高水準
・50~59歳 前期比1.0%増(3期連続で増加)の3.42兆ドルと2期連続で過去最大、全米比率 22.9%と2004年10~12月以来の低水準
・60~69歳 前期比0.3%増(2期連続で増加)の2.29兆ドルと2期連続で過去最大、全米比率 15.3%
・70歳以上 前期比1.5%減(過去5四半期で4回目の回目の減少)の1.29兆ドル、全米比比率 8.6%と過去最高だった前期の8.9%から低下
年齢別で債務ごとの比率は、以下の通り。
住宅ローンの組成額は、価格の高騰を主因に全ての年齢層で増加した。特に前期比で上昇率では18~29歳、50~59歳、60~69歳で2桁を記録した。ただ、18~29歳、30~39歳は金額ベースで過去最高を更新しておらず、若い世代は価格高騰での比較的値ごろ感のある物件を購入を狙ったとみられ、逆に高齢層は投資用の意図もあるのか高額物件でローンを組成した可能性を示す。
・18~29歳 前期比13.2%増(過去6四半期で3回目の増加)の776億ドル
・30~39歳 前期比1.4%増(過去6四半期で4回目の増加)の2,959億ドル
・40~49歳 前期比3.6%増(5期連続で増加)の3,364億ドル、5期連続で過去最高
・50~59歳 前期比13.0%増(過去5四半期で4回目の増加)の2,645億ドル、過去最高
・60~69歳 前期比13.2%増(5期連続で増加)の1,684億ドル、5期連続で過去最高
・70歳以上 前期比7.2%増(9期連続で増加)の748億ドル、金額ベースで9期連続で過去最高
自動車ローンの組成額は全ての年齢層で増加しただけでなく、金額ベースでそろって過去最高を更新した。伸び率も、そろって2桁増で2003~04年以来の高水準が優勢。米6月消費者物価指数で確認できるように、半導体不足を受けた自動車減産に伴う自動車価格の高騰が背景に挙げられる。
・18~29歳 前期比44.0%増(3期ぶりに増加)の334億ドル、過去最高
・30~39歳 前期比46.5%増(3期ぶりに増加)の460億ドル、過去最高
・40~49歳 前期比30.7%増(3期ぶりに増加)の443億ドル、過去最高
・50~59歳 前期比26.0%増(3期ぶりに増加)の378億ドル、過去最高
・60~69歳 前期比14.1%増の227億ドル(2期連続で増加)、過去最高
・70歳以上 前期比25.0%増(2期連続で増加)の135億ドル、過去最高
深刻な延滞率(90日以上)は、年齢別では以下の通りで、全ての年齢層で改善した。学生ローンの債務猶予が支えになったほか、現金給付なども奏功したとみられる。
・18~29歳 0.97%と6期連続で過去最低、前期は0.97%
・30~39歳 0.71%と5期連続で過去最低、前期は0.71%
・40~49歳 0.79%と3期連続で過去最低、前期は0.79%
・50~59歳 0.72%と3期連続で過去最低、前期は0.72%
・60~69歳 0.69%と3期連続で過去最低、前期は0.69%
・70歳以上 0.72%と3期連続で過去最低、前期は0.72%
(カバー写真:Marco Scala/Flickr)
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