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米2月雇用統計・NFPは堅調も、過去2カ月分は大幅下方修正

by • March 8, 2024 • Finance, Latest NewsComments Off5264

U.S. JobS Growth Better Than Expected, But December And January Had Steep Downward Revisions.

米2月雇用統計・非農業部門就労者数(NFP)は、前月に続き市場予想を大幅に上回りました。しかし、過去2カ月分が16.7万人と大幅に下方修正されています。その他、労働参加率は前月と変わらなかったものの、失業者の増加を一因に3.9%と2022年1月以来の水準へ上昇。平均時給は前月比と前年比そろって市場予想を下回り、1月分も下方修正され賃上げ圧力の後退を感じさせます。

失業率の弱含みやNFPの大幅な下方修正など一連の結果を受け、FF先物市場で6月の利下げ観測がやや強まり、NY時間21時55分時点で59.6%と、前日の57.1%から上昇しました。失業率が弱含んだものの、NFP自体は市場予想を上回ったため、小幅な上昇にとどまりました。

画像;FF先物市場の反応(NY時間12時時点)

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(出所;Fedwatch)

米金融市場はまちまちの反応に。NY時間11時55分時点で、ドル円は一時146.48円と約1カ月ぶりの水準へ急落しつつも、NFP自体は市場予想を上回ったため147円前半へ切り返しています。米株はまちまちでダウが上昇もS&P500とナスダックは下落。米債は概ね横ばいです。

日足チャート:ドル円は、時事が「円買いの動き、日銀が国債買い入れ規模示す新たな量的金融政策枠組みを検討」と報道したことから3月マイナス金利解除期待が強まったこともあって、200日移動平均線に接近

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(出所:TradingView)

今回の雇用統計のポイントは、以下の通り。NFPの力強さを受けながら、細かく見ると弱い材料が目立ち歪な結果という印象は禁じ得ません。

(労働市場にポジティブ)

・NFPが前月を上回り、2023年1月以来の高水準
・週当たり労働時間、2020年4月以来の低水準から小幅改善
・民間部門の総賃金(雇用者数×週平均労働時間×時給)の上昇

(労働市場にネガティブ/ニュートラル)

・過去2カ月分が16.7万人もの大幅な下方修正
・平均時給の伸び、前月比と前年同月比ともに市場予想以下(インフレ抑制の観点ではポジティブ、購買力の観点でネガティブ)
・失業率、2022年1月以来の水準へ上昇
・労働参加率、3カ月連続で2023年2月以来の低水準を維持
・就業率、2022年12月以来の低水準に戻す
・不完全就業率は2021年12月以来の高水準
失業者のうち自発的離職者が減少、解雇者数が増加し企業の雇用に対する慎重姿勢を示唆
・家計調査の就業者数、3カ月連続で減少
・フルタイムの就業者、3カ月連続で減少

以下は、今回の雇用統計の詳細。

〇非農業部門就労者数

米2月雇用統計・非農業部門就労者数(NFP)は前月比27.5万人増となり、市場予想の19.8万人増を上回った。前月の22.9万人増(35.3万人増から下方修正)も超え、堅調な伸びを維持した。

NFPの内訳をみると、民間就労者数は前月比22.3万人増と市場予想の16.0万人増を上回った。前月の17.7万人増(31.7万人増から下方修正)も超えた。民間サービス業は20.4万人増と、前月の15.3万人増(28.9万人増から下方修正)を上回った。

チャート:NFPは増加トレンドを維持、失業率は2022年1月以来の高水準

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(出所:Street Insights)

2023年12月分の4.3万人の下方修正(33.3万人増→29.0万人増)と合わせ、過去2ヵ月分では合計で16.7万人の下方修正となった。以前から筆者が指摘し2023年7月に入ってウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)紙も記事で取り上げたように、NFPは労働市場を過大評価している可能性が再び意識されよう。

チャート:年初来のNFPと、修正幅(グレー枠は2023年での修正幅)

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(出所:Street Insights)

サービス部門のセクター別動向は、11業種中で10業種で増加した。前月は速報値ベースで全て増加していた。今回最も雇用が増加した業種は5カ月連続で教育・健康、次いで娯楽・宿泊、専門サービス、政府が並んだ。今回、前月分の下方修正を受け卸売が2カ月連続で減少した。

(サービスの主な内訳)

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(出所:Street Insights)

財生産業は前月比1.9万人増と、4カ月連続で増加。業種別をみると、建設が11カ月連続で増加したのみで、鉱業・伐採は横ばい、製造業に至っては4カ月ぶりに減少に転じた。

(財生産業の内訳)

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(出所:Street Insights)

チャート:業種別、雇用の増減

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(出所:Street Insights)

チャート:20年2月との比較、民間サービス部門は前月の4.0%増→4.2%増と23ヵ月連続でプラス圏をたどると共に上げ幅を広げた。政府を含めたサービス部門の11業種中、当時の水準を超えた業種は、6カ月連続で10業種に。輸送・倉庫、専門サービス、情報、金融、公益、卸売、教育・健康、小売、政府となる。一方で、娯楽・宿泊、その他サービスは引き続きマイナスをたどったが、、娯楽・宿泊は0.1%減とプラス転換が迫る。

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(出所:Street Insights)

財部門は3.3%増と前月の3.1%増を上回り、22ヵ月連続でプラス圏を守った。建設が前月の6.9%増→7.2%増。製造業は雇用減を受け前月の1.5%増→1.4%増と伸びを縮小した。鉱業・伐採は引き続きマイナスをたどり、前月の6.4%減で変わらずだった。

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(出所:Street Insights)

〇平均時給

平均時給は前月比0.1%上昇の34.57ド ル(約5,080円)と、市場予想の0.2%を下回った。前月の0.5%(0.6%から下方修正)を下回りつつ、2021年2月以降の上昇トレンドを維持した。前年同月比は4.3%と市場予想の4.4%を下回り、前月分も4.5%から4.4%へ下方修正された。2023年11~12月と同じく、2021年7月以来の低い伸びと一致した。生産労働者・非管理職の前年同月比も4.5%と、前月の4.7%(4.8%から下方修正)を下回り、2023年12月と同じく2021年6月以来の低い伸びだった。

チャート:平均時給は前年比で2021年6月以来の低い伸び

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(出所:Street Insights)

〇週当たり労働時間

週当たりの平均労働時間は34.3時間と、市場予想と前月と一致した。2020年3月以来の低水準だった前月の34.2時間(34.1時間から上方修正)から小幅改善も、2006年以来の最長を記録した2021年1月の35時間を下回り続けたままだ。財部門(製造業、鉱業、建設)は39.7時間と、2020年6月以来の低水準だった前月の39.4時間から小幅改善。ただし、引き続きコロナ禍で最長となった2月の40.4時間以下が続く。全体の労働者の約7割を占める民間サービスは経済活動が停止した2020年3月(32.9時間)以来の低い水準となった前月の33.1時間から、33.3時間へ戻した。2006年以降で最長を記録した21年5月の33.9時間以下が続く。

チャート:週当たり平均労働時間は、2020年4月以来の低水準

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(出所:Street Insights)

総労働投入時間(民間雇用者数×週平均労働時間)は就労者数の伸びが前月を上回ったほか労働時間が前月から延びたため、前月比で0.2%増と増加に転じた。平均時給の前月比の伸びが鈍化するなかでも、労働所得(総労働投入時間×時間当たり賃金)は前月比0.3%増と4カ月連続で増加した。

民間部門の総賃金(雇用者数×週平均労働時間×時給)は前月比で0.6%増と前月の0.1%増を上回った。前年同月比は5.3%増と、2021年3月以来の低い伸びとなった前月の4.8%増から改善。ただ、3カ月平均は前月の5.5%→5.4%増と鈍化トレンドを保った。

チャート:総賃金は改善も、3カ月平均では鈍化トレンド継続

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(出所:Street Insights)

〇失業率、労働参加率、就業率

失業率は3.9%と、市場予想と前月の3.7%を超え2022年1月以来の水準へ上昇した。前月比での上昇は、7カ月ぶり。労働参加率が3カ月連続で62.5%で横ばいだったものの、家計調査で失業者数が前月比33.4万人増、就業者数が同18.4万人減となったことがが影響した。

自発的離職者数は71.1万人と2カ月連続で減少した結果、2021年1月以来の低水準となった。自発的離職者数に占める失業者の割合は前月の12.8%から11.0%と2021年9月以来の水準に低下した。

チャート:自発的離職者数は2カ月連続で減少し、自発的離職者数は2カ月連続で減少し、シェアも2021年9月以来の水準に低下

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(出所:Street Insights)

自発的離職者数が2カ月連続で減少した半面、解雇者数(一時的な解雇ではなく再編やM&Aなど会社都合での解雇者、派遣など契約が終了した労働者)は、前月比23.8万人増の238.9万人と2カ月連続で増加した結果、2021年11月以来の高水準だった。増加幅は、2023年5月以来の大きさに。解雇者数の割合は前月の34.7%→36.8%へ上昇し、失業者のシェアで1位を維持した。その他、解雇者が増えたため一時解雇者が前月の14.1%→12.8%へ低下し、逆に再参入者は前月の29.5%→30%へ上昇するなど、労働市場の減速を示唆した。

チャート:失業者に占める解雇者のシェアは上昇も、一時解雇者は低下するなど、まちまち

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(出所:Street Insights)

チャート:解雇者は2021年11月以来の高水準

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(出所:Street Insights)

WSJ紙のニック・ティミラオス記者もX(旧ツイッター)で注目したレイオフを除く解雇者数ですが、労働力人口比で1.0%。2022年1月以来の1%乗せを迎えました。労働市場は、ゆるやかに、そして着実に減速しつつある証左です。

チャート:労働力人口比のレイオフを除く解雇者数

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(出所;Street Insights)

解雇者数の増加などが失業者数を押し上げるなか、サーム・ルール(失業率の直近3ヵ月移動平均と過去1年間での最低水準の差が0.5pt以上なら、1年以内に景気後退入りするとの説)を確認すると、2月は0.27ポイントと前月の0.20ポイントから上昇し、コロナ禍での景気回復局面で最高をつけた2023年10月の0.3ptに接近した。景気後退入りのサインとなる0.5%乗せに、ジワリ近づいた格好だ。

チャート:サーム・ルール(直近3カ月の移動平均と過去1年間の最低水準の差)は0.27ptと、景気後退のサイン0.5%に接近中

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(出所:Street Insights)

労働参加率は62.5%と3カ月連続で2023年2月以来の低水準を維持。20年2月(63.4%)以来の高水準を回復した2023年11月の62.8%を下回った。

就業率は60.1%と前月の60.2%を下回り、2022年12月以来の低水準に並んだ。2020年2月(61.1%)以下が続く。

〇病気が理由で働けないとする人々

「病気が理由で働けない」とする人々は今回、前月比7.5万人減の120.8万人と、2022年12月以来の高水準だった前月から減少。引き続き、コロナ前平均の2015‐19年の平均値を上回った。米国内の病院など医療施設でマスク着用の義務付けが再開するなど、インフルエンザやコロナが再拡大しつつある状況が継続したようだ。

チャート:「病気が理由で働けない」とする人々は2015-19年の平均値を上回る水準が続く

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(出所:Street Insights)

悪天候で就業できなかった人々は2月に前月比34.5万人減の24.3万人、1月は大寒波と豪雪で大幅に増加し、2021年2月以来の水準に膨らんでいた。病気で就業できなかった人々と合わせ、平均時給の伸び鈍化につながったとみられる。

チャート:悪天候で就業できなかった人々は前月比で減少

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(出所:Street Insights)

〇家計調査の就労者内訳

足元、事業所調査(給与台帳ベース、NFPや平均時給、週当たり労働時間など、CES)と家計調査(聞き取り調査ベース、失業率や労働参加率など、CPS)の就業者数の数字を比較すると、今回はNFPが27.5万人増に対し、家計調査の就労者数は18.4万人減と3カ月連続で減少し、3カ月連続で乖離する結果となった。

チャート:NFPと家計調査の就業者数の結果、家計調査の就業者数は3カ月連続で減少し過去5カ月間では4回目の減少に

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(出所:Street Insights)

家計調査の就業者数を雇用形態別でみると、フルタイムが前月比18.7万人減と3カ月連続で減少し、複数の職を持つ者も1.3万人減と2カ月連続で減少。一方で、パートタイムは同5.1万人増と4カ月連続で増加した。企業が雇用に慎重モードとなった様子を示唆する。

チャート:フルタイムは3カ月連続で減少、パートタイムは4カ月連続で増加

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(出所:Street Insights)

チャート:複数の職を持つ者は小幅に2カ月連続で減少、2023年12月は1994年のデータ公表以来で最多を記録

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(出所:Street Insights)

NFPと家計調査の就業者数の動向の、どちらを信用すべきか悩むところだろう。米労働統計局によれば、NFPを含むCES(他に平均時給、週当たり労働時間が含まれる)は、他指標とコロナ禍を経て同様に回答率が低下をたどる。直近のデータをみると、CESは2023年9月に41.8%、雇用動態調査(JOLTS、求人件数などを含む)は32.4%と、それぞれ低水準を保った。失業率や労働参加率などを管轄するCPSは対面と電話での聞き取り調査となるなか、2023年10月に71.3%と、他と比較して高い。こうした違いを踏まえれば、CESの結果よりCPSの方が信頼性が高いように見える、しかし、CESの調査対象は12万2,000以上の会社や政府機関である一方で、CPSは6万世帯に過ぎない。従って、通常は雇用の伸びについてはNFPを扱うCESを重視する傾向が強い。

チャート:雇用関連の調査回答率は低迷

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(出所:Street Insights)

〇起業・閉鎖モデル

以前からお伝えしたように、これまで筆者は、複数の職を持つ者がNFPを押し上げた可能性を指摘していた。理由は、NFPの場合、賃金をベースにカウントするためで、家計調査と異なるため(i.e. 副業を持つ就業者の場合、NFPなら2つの雇用増とされるが、家計調査は仕事が2つあっても、1人分として集計する)。最近では、NFPを算出する上での起業・廃業モデルにも注目。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)紙も、2023年7月に同様の記事を配信し、起業・廃業モデルなどを理由に「NFPは労働市場を過大評価している可能性」を取り上げ、筆者以外に疑問視する声の存在を感じさせていた。

今回を振り返ると、起業の増加推計がNFPの雇用増を支えなかったようだ。起業・閉鎖調整ベース(季節調整前)の雇用増加をみると前月比15.1万人増と、前月の12.1万人減を上回り、3カ月ぶりに増加した。起業で増えた雇用がNFPの季節調整済みを支えた可能性を示唆する。

チャート:起業・閉鎖調整ベースの雇用増(季調前)は、小幅増に

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(出所:Street Insights)

かつてイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)前議長のダッシュボードに含まれ、「労働市場のたるみ」として挙げた1)不完全就業率(フルタイム勤務を望むもののパートタイムを余儀なくされている人々、縁辺労働者、職探しを諦めた者など)、2)賃金の伸び、3)失業者に占める高い長期失業者の割合、4)労働参加率――の項目別採点票は、以下の通り。

1)不完全就業率 採点-×
経済的要因でパートタイム労働を余儀なくされている者などを含む不完全就業率は前月の7.2%→7.3%へ上昇し、2021年12月以来の高水準に並んだ。家計調査でパートタイムの増加につれ、3カ月連続で上昇した。

チャート:不完全就業率、2021年12月以来の高水準

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(出所:Street Insights)

2)労働参加率 採点-△
労働参加率は62.5%と3カ月連続で変わらず、2023年2月以来の低水準。2020年2月以来の水準だった2023年11月から前月の62.8%から低下したままだ。なお、金融危機以前の水準は66%オーバーだった。就業率は前月の60.2%→2022年12月以来の低水準に並ぶ60.1%となった。

チャート:労働参加率は横ばい、就業率は小幅低下

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(出所:Street Insights)

3)長期失業者 採点-〇
失業者とは、①失職中、②過去4週間に職探しを行なった、③現在、勤務が可能――の3条件を満たす必要がある。失業期間の中央値は9.6週から9.3週へ小幅に2カ月連続で短縮した。27週以上にわたる失業者の割合も18.7%と、4カ月ぶりの20%乗せを迎えた前月の20.8%と前月の19.7%を上回った。

チャート:長期失業者が全失業者に占める割合は、再び上昇

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(出所:Street Insights)

4)賃金 採点-×(インフレ抑制の観点では〇)
平均時給は前月比0.1%上昇、市場予想の0.2%を下回った。前月の0.5%(0.6%から下方修正)を下回りつつ、2021年2月以降の上昇トレンドを維持した。前年同月比は4.3%と市場予想の4.4%を下回り、前月分も4.5%から4.4%へ下方修正された。2023年1Ⅰ~12月と同じく、2021年7月以来の低い伸びと一致した。生産労働者・非管理職の前年同月比もは4.5%と、前月の4.7%(4.8%から下方修正)を下回り、2023年12月と同じく2021年6月以来の低い伸びだった。

(カバー写真:Tentaran There’s more to life…/Flickr)

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