CNBC、サプライチェーン・クランチのリスクを指摘

by • March 18, 2011 • NY TipsComments (0)218

CNBC、そりゃそーですね。金融情報チャンネルなだけに、日本が10.55%安で引けた翌日16日のマーケット寄り付きに合わせ、特番を組みました。引けのマーケットの模様を伝える「クロージング・ベル」のビル・グリフィス氏、朝番の「ザ・コール」のメリッサ・フランシスが司会。そしてお馴染み、ティーパーティーの名づけ親とされる債券先物担当のリック・サントーリをはじめ、NYSE担当のボブ・ピサーニ、コモディティー担当も登場し、フルキャストでした。

↓メリッサ(右)は約3年前くらいまで、NYMEXで原油レポートしてましたっけ。オフィスがあったものの、私が遭遇することはありませんでしたが・・。

My Big Apple

このショーでの個人的な注目材料は、サンフランシスコからインタビュー中継したハイテク企業の役員と自動車メーカー関係者のコメント。両者とも、サプライチェーンに東北地方太平洋沖地震の影響が濃厚に表れていると指摘していたのです。ハイテク関係者は、日本が中心となって生産するパーツの供給不足により、ブラックマーケットでの部品価格はすでに3割増しにまで跳ね上がっているそうです。また自動車メーカー関係者の方も、GMからルノーまで、あらゆる自動車メーカーが日本の工場に特殊部品を中心に発注しているため、深刻な生産不足に陥るリスクに警鐘を鳴らしていました。

グローバル化が進んだ恩恵の裏側に、こんな落とし穴があったわけですね。確かに、15日のマーケットでは銅先物は震災前の高値から約4%、原油先物にいたっては約8%も下落しました。しかし、仕入価格の上昇リスクが水面下で忍び足でやってきているようです。サプライチェーン・クランチの魔の手は、製造業を暗闇に包むのか懸念されます。

グローバル化の観点で言えば、日本の匠の技を極めた部品メーカーの操業停止を受け、世界に散らばる製造業メーカーの生産+在庫が不足することは必至と言えそうです。すでに中国からは悲鳴が上がっていますね。日本の半導体生産が世界で5分の1を占めるなか、パソコン用ディスプレー大手のTPVテクノロジーは、パネル用部品の調達先を他の地域に切り替える方針を表明。また毅力工業集団も、日本に半導体生産を依存しているため、価格の上昇が余儀なくされると説明しています。

ちなみに15日の日経平均の10.6%安をはじめ、ダウ平均も1.2%安、インド株式指数SENSEXも1.5%安と世界株安の展開を迎えたにも関わらず、なぜかブラジル株式指数ボベスパが急落の後に下げ幅を大きく縮小し、0.2%安で引けておりましたっけ。これが何を意味するのかは、神のみぞ知る・・・のかしら。

震災による米国経済の影響はどうでしょうか。NYの米金融機関エコノミストは、米国による日本向けの輸出は米国内総生産(GDP)の0.5%に過ぎないため、地震の経済インパクトは「限定的」としていました。そんな事情を背景に、かつ米2月雇用統計・非農業部門就労者数の改善や失業率の低下もあって、米連邦公開市場委員会(FOMC)声明文では、景気判断を大いに楽観的へシフト。追加緩和策(QE2)幕引きののろしを上げました。

↓バーナンキさん、ついにハトの衣を脱ぎ捨てる?といっても慎重スタンスは維持しそう。

My Big Apple

もちろん日本の状況がこれ以上悪化しなければ(しないことを心底祈ります)、というシナリオに基づいているのでしょうが・・・。

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