あれだけ駄々をこねたっていうのに、こんな顛末ですか。
何かと申しますと、米債務上限引き上げ合意後の世論調査 です。CNNが8月2日のギリギリ合意後、8月5-7日に実施した調査によると、衝撃ならぬ笑劇の結果が表れました。
米債務上限引き上げ合意には共和党が強硬に反対した富裕者層の増税が含まれず、さらに債務削減には民主党が声高に異議を唱えたメディケアなど医療保険の分野にメスが入りましたよね。つまりは共和党、および草の根保守派運動ティーパーティーの勝利、との報じられる内容だったんです。
米債務上限合意後、アメリカ人のココロのフタを開けてみたら・・。
支持 不支持
民主党 47% 47%
共和党 33% 59%
7月18-20日の調査時点を振り返ると
支持 不支持
民主党 45% 47%
共和党 41% 55%
ご覧の通り、民主党の支持率が2%ポイント上昇したも関わらず、共和党への支持率は10%近くの支持率を失っております。
米債務上限引き上げの矢面に立っていた両党のトップの支持率をみてみると。
8月段階は
支持 不支持
ハリー・リード米上院議員議長 28% 39%
(民主党)
支持 不支持
ジョン・ベーナー米下院議員議長 33% 40%
(共和党)
7月段階は
支持 不支持
ハリー・リード米上院議員議長 29% 39%
(民主党)
支持 不支持
ジョン・ベーナー米下院議員議長 43% 32%
ここでも、共和党のべーナー議員の支持率低下の著しさが見て取れます。個人的には互いが意地の張り合いという痴話ゲンカのごとき見苦しさで、どっちもどっちかと思っていましたが・・。共和党がレーガ政権で18回も債務上限を引き上げたというのに、今回の引き上げでは断固反対した姿勢に、国民は嫌気がさしたようですな。今回の結果をみて、ベーナーはクライベービーぶりを発揮していることでしょう。
↓「ハンカチちょうだい!!!」
ちなみに戦後の米大統領の歴史をひも解くと、債務上限引き上げは「お決まり」 であることが分かります。
アイゼンハワー(共和党):7回
ケネディ(民主党):8回
ジョンソン(民主党):8回
ニクソン(共和党):9回
フォード(民主党):7回
カーター(民主党):9回
レーガン(共和党):18回
ブッシュ・シニア(共和党):9回
クリントン(民主党):4回
ブッシュ・ジュニア(共和党):7回
合計86回也。ここからさらに共和党と民主党の米大統領別でみると
共和党の大統領5人の合計:50回
民主党の大統領5人の合計:36回
こうした揺るぎない数字を見比べると、今回の米債務上限引き上げ協議こう着で少なくともティーパーティー派の共和党が失ったものは、大きいのかもしれません。
おまけ。
ニューズウィーク誌の表紙。「怒れる女王」というキャプションは、背景が青地なだけに、痛烈強烈ですな。
↓カッと見開いた目が、彼女の魅力を存分にお届け~。
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