そんなこったろーとは、思ってたんですよねぇ。
何かと申しますと、ヘルマン・ケイン共和党の大統領候補です。実は彼、ここのところ共和党候補で最右翼を走るミット・ロムニー元マサチューセッツ州に迫る勢いをみせておりました。ワシントン・ポスト紙とABCニュースがまとめた最新の世論調査によると、ロムニー候補の支持率が24％に対し、ケイン候補の支持率は23％。しかも世論調査の結果を見ると、昇竜のごとき支持率の急伸には、目を疑うほどです。
↓彗星のごとく現れたケイン候補、支持率もうなぎのぼり～。
なにがケイン候補の支持を、これほどまでに集めたのか。一躍スターダムに押し上げたキーワードは、「999、ナイン・ナイン・ナイン」。すなわち
1）所得税
2）法人税
3）連邦消費税
この3つをすべて9％にしてしまおうという、大胆な均一課税を推進したことが、共和党員を中心とした支持を急速に集めた勝因です。単純明快ですもんね～。そんな彼、実は政治的バックグラウンドは皆無。実業家とされていますが、なんと、その名も「ゴッドファーザーズ・ピッツァ」の経営者だっただけで、アメリカ人も誰もが知る大企業を束ねていたわけではないんですよ。ただし、ビジネスの手腕はあったのか、なぜかカンザスシティ連銀の議長に就任した経歴が。90年代には、カンザスシティ連銀の理事会に名を連ねておりました。
そうかと思ったら、全国レストラン協会の会長に1996年から就任しておりますので、大衆にアピールする能力は十分あるわけですね。
しかし、問題がそこで発生したんです。ヘルマン・ケインさん、実は今セクハラ問題の渦中に立たされております。少なくとも、かつての部下の女性3名から、糾弾されてます。
事前に上げたWP紙とABCが共同で行った調査はスキャンダル発覚後である10月31日から11月3日なので、一見するところケイン候補の支持率にかげりはみえません。しかし共和党の37％、共和党寄りの無党派は42％がセクハラ問題を「深刻」ととらえているんです。
↓ケイン候補に、試練のときが訪れつつあります。
ヘルマン・ケイン候補の「ナイン・ナイン・ナイン」、ドイツ語のごとくアメリカ人からNO-NO-NOと切り返されるかもしれませんね。ヘルマンっていう名前がドイツ人の文豪へルマン・ヘッセと同じ、というのも興味深い・・・。
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