今宵はカーネギーにお出かけ☆アメリカが生んだ不世出のバイオリニスト、ジョシュア・ベルのコンサートなんですもの~。1985年に18歳の若さでカーネギーの舞台に初登場という快挙を成し遂げたように、80年代は神童としてクラシック界を沸かせました。その彼も、すでに「不惑」の40代。まだ少年のような面影を残しながら、男盛りを迎え魅惑の音はさらに研ぎ澄まされた洗練に加え、色香をたたえた、えもいわれぬ芸術で骨抜きにしてくれること限りなし!期待で胸は弾みます~。
↓クラシック界の白馬の貴公子、ジョシュア。若かりし頃はさぞかしモテまくったことでしょう。
とはいえ、まだまだ2回目のカーネギーなだけに、その華麗な装飾に目を奪われてしまいます・・。しかも今回は上司のはからいで入手したチケット、First Tierと呼ばれる2階部分のボックス席!前回、五島みどりさんのコンサートのときはほぼ売り切れに近い状態で手に入らなかった特等席、今回は早めの予約で何とかゲットです~。
おかげ様で、舞台やボックス席内の柱や天井のひとつひとつの模様を凝視しちゃいます。もちろん、他のボックス席のお客様の装いも、要チェックです!男性はジャケット着用、女性も昔のようにドレスなんて華美なことはありませんが、それとなく高級感漂うスカーフをまとって、ミッドタウン流エレガンスで悠然としております。
↓優雅なボックス席、膝が隠れる高さの囲い前面にちょっとドキドキ。
時間に余裕があったので、ぶらりボックス席周辺をまわってみました。上司から聞いていたBARを探そうと思い立ったのです。ロビーから上がってきた階段の脇に、すぐありましたよ~。見過ごしてしまいそうな小さなBARで、バーテンダーさんは一人しかいらっしゃいません。クラシックを前に酔いで感覚が鈍化するのを避けているのか、ビーコン・シアターより飲んでらっしゃる方は見かけませんでした。私が立ち寄ったときも、お一人だけ。お値段は良心的で、シャンパンやカクテルでも13ドルですから、ちょっとしたホテルのBARと変わりません。
↓写真を撮影していたら、女性のバーテンさんにとがめられちゃいました。
いよいよ、ショーの幕開け!ジョシュア・ベル、シンプルに黒でシャツとスラックスを統一して登場です。遠目からみても、40代ながらに昔ながらのみずみずしさが全身から浮かび上がってましたよ。演奏はというと、キメ細やかで羽毛のような柔らかのなかに、鋭く走る旋律が聴く者の耳を刺激する。ロマン派のメンデルスゾーン、古典派のベートーベンを奏でた後は、イザイ、フランクの近代音楽へシフトし、その才能を思うがままに発揮してくれました。
もちろん拍手喝采を浴び、アンコールです!ブラボーの大合唱は予想通りでしたが、ボックス席の舞台寄りから、バリトン調の男性による「I love you!」は、爆笑モノでした。ジョシュアもしっかりラブコールに応え、普段はありえない生トークを披露。実は今回で、1985年のカーネギー・デビューから30回目の出演を迎えた記念講演だったようです。「あれ1983年だっけ?」なんて小ボケも、ご愛嬌でした。
ジョシュアのジョークにも驚いたのですが・・・なんと、アンコールのピアノとの二重奏、ショパンのノクターンでは、ピアニストが楽譜の代わりに・・・・iPadを利用すると明かしたんです!!iPad、指で譜面をめくらなくても、自動でページが移動してくれるみたい・・・。そんなアプリケーションがあるなんて、ジョシュアの演奏に心を奪われつつ、あらためてiPadの威力にひれ伏した次第です。
↓分かります?譜面台にちょこんと乗っかるiPad。こんなんみたことない・・。
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