車社会アメリカの闇、電車通勤は減税縮小でもドライバーにはインセンティブ付与

by • December 30, 2011 • NY TipsComments (0)545

アメリカが車社会、ガソリン大好き、共和党ちゃっかり。

なんてワケの分からない韻を踏んでしまいましたが。これにはワケがちゃーんとあるんですよ。

我が家でフェイスブックを開いてお友達の動向を観察しておりますと、フレンチ系の男性が政府にFワードを放ちながら「NOT COOL!!」と文字いっぱいに怒りをぶちまけていたんですよ。何事かなーと思って話しかけてみたら、もう受話器越しに受話器が飛んできそうな勢いでモーレツにまくしたてられちゃったんです。

彼の会社は最近、NY州の郊外ホワイト・プレインズからコチカット州スタンフォードへ引っ越したんです。グランド・セントラル経由でメトロノースと呼ばれる電車に乗り換える必要があるんですが、月ごとのアンリミテッドは引っ越しの影響で従来の約220ドルから約330ドルへ値上がりしてしまったんです。グランドセントラルから目的地までの通勤時間も、急行なら片道で従来の40分から50分に長引いてしまうんですって。

↓スタンフォードといえば、UBSやらRBSなど大手金融機関が立ち並びます。

My Big Apple

そんなことは百も承知のスケ番刑事なだけに、通勤時間の延長や月ごとの交通費の値上がりなど怒りの火を噴いていたわけじゃーありません。

答えは簡単、税金です。

年末は給与税減税の期限切れ前に揺れに揺れた米議会、最後の最後までもつれ込んでようやく2ヵ月延長にこぎつけましたよね。しかし、盲点が潜んでおりました・・・。Transit Tax、いわゆる通勤減税は盛り込まれていなかったのですよ!!

通常は月ごとに230ドル相当、年間2760ドル相当が所得税のうちの減税対象になっていたんです。ところが米議会の交渉が難航を極め通勤税の減税延長で合意できなかったために、減税措置は月125ドルまで、年間1500ドルに抑えられてしまうんです。施行は、1月1日から。

思い出してください。彼の通勤にかかる交通費は引っ越し前ならこのブラケット内で収まっていたんですよ。だって230ドルでしたから。でも、よりによって引っ越しで交通費は300ドルに跳ね上がるばかりか、減税分の縮小が125ドルに減ってしまったので、ポケットマネーから支払う羽目に陥るんですね。アメリカでは通勤にかかる交通費は被雇用者もちなので、お財布に直撃!というお涙ちょうだいのお話です。

電車通勤の方々の通勤減税が縮小になる一方で、ここがアメリカらしいところ。実は自動車通勤者の減税は、なぜか従来の230ドルから240ドルへ引き上げられるんです。車優遇政策は、ガソリン需要に直結するわけで・・・実にアメリカらしいですな。給与減税の延長に、カナダから米国に原油を輸送するトランスカナダのパイプライン計画の承認を抱き込んだ共和党の思惑が働いた--とリベラルなニューヨーカーなら、そう思い込んじゃいますね。

彼が激怒するのも、むべなるかな・・・。クリスマス+年始ということもあって、米下院だけでも休会明けは1月17日。しかも共和党と民主党が合意に達するかどうか、保証はゼロ。自腹を切らねばならぬ、憤懣やるかたない長距離電車通勤者の投票の行く末は、2012年、共和党に向かうことはなさそうです。

↓NY州郊外のロングアイランド周辺では、ほとんどの住民が減税枠縮小の憂き目に。

My Big Apple

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