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ダウ平均は最高値更新に肉薄も、強制歳出削減が突破の壁に

by • February 28, 2013 • Latest NewsComments (0)468

Dow Jones Fluctuates All Time High With Sequester Looming.

ダウ平均は本日、過去最高値に接近しました。寄り付きは米新規失業保険申請件数や米2月シカゴ購買部協会景気指数(PMI)が予想より強く、買いが先行。米10-12月期国内総生産(GDP)改定値がエコノミスト予想値に届かなかったものの、プラス圏を維持したんです。終盤には一時73.78ドル高の14149.15ドルと、2007年10月11日に達成したザラ場での最高値14198.10ドルまで約50ポイントまで切り上げたんです!

マーケットの興奮をあおるかのように、WSJ紙オンライン版ではカウントダウンが出る一幕も。
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ただし、民主党が多数派の米上院で与党および共和党が提案した強制歳出削減・代替案が否決され、急速に値を下げてしまいました。思わせぶりに最高値に肉薄した後で、0.15%安の14054.49 ドルで引けています。終値ベースでも、07年10月9日の最高値14164.53ドルには届きませんでした。

本日引け前の下落の背景として、12億ドル相当の売り注文が入ったという噂が流れていました。月末特有のインデックス売りで出動したのかもしれないですね。足元で14000ドルを軸にこう着が続くなか、高所恐怖症の感もぬぐえません。

個人的にはダウ平均、高値にあと一歩で届かないと予想しています。仮に突破しても、以降は下落に転じるのではないかと。はい、ワタクシ相当ベアなんで、こんな無謀な夢想にふけっています。

マーケットウォッチでも、元エンジニアのジェフ・シーモア氏が考案した「強欲シグナル」が危険水域にあるという記事を紹介していました。恐怖指数と言われるVIX指数、オプション市場、景気循環研究所の週間景気先行指数、自社株の売りなどといった9つの項目で構成するこのシグナル、8000pが最高のところ現在7900pなんだとか。かつての例をみると、

・ITバブルが崩壊する以前の2000年9月
・最高値を更新する直前、リーマン・ショック前年の2007年5月
・欧州ソブリン危機の最中、8月のS&Pによる米国債格下げショック前2011年4月

において、シグナルが点灯したそうです。現在もかつてのように金融アドバイザーが総じて強気に転じ、信用買い債務が2007年に示現した過去最高に近づいており、「強欲シグナル」は警戒レベルに達しつつあるんですって。

ゼロヘッジによると信用買い債務は2012年12月に3310億ドルと、08年2月以来で最高を示現。
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折りしも、現在は英語でSequesterと呼ばれる強制歳出削減がテーマに上がっています。始動する3月1日にオバマ米大統領と米議会指導部は、協議のテーブルにつく予定。ただし、早期の妥結は難しいでしょう。

民主党も共和党も無差別な削減に踏み切るのはそろって反対していますが、ポイントはやはり増税。米上院で動議が否決した双方の代替案はといいますと、

・民主党
年収100万ドル以上の富裕者層の実効税率を最低で30%へ引き上げ+防衛費・農業補助金の削減
→51対49と過半数を上回ったものの、法案の投票に必要な60に届かず

・共和党→オバマ大統領が2週間以内に策定するよう求める法案を提出
→38対62で否決

強制歳出削減の対象として、1)退役軍人向け年金、2)社会保障、3)メディケイド(低所得者向け医療制度)は除外されています。削減対象はといいますと、公立学校の教職員に始まり航空管制官や空港の保安官、米連邦捜査局(FBI)局員、国立公園の管理員――などで勤務時間の短縮やレイオフが順次行われる見通しです。さらに、暫定予算が終了する3月27日以降に今年度の残りの予算で妥結できなければ政府機関の閉鎖に追い込まれてしまいます。国民生活に悪影響が及ぶのは、必至の状況です。

CBOによると、850億ドルの歳出削減が始動すれば2013年の成長率が従来予想の2.0%から0.6%ポイント押し下げられ1.4%になると試算しています。雇用統計をみても、賃金の伸びは前年比で2%割れを続けており消費が成長を押し上げる期待は低い。すでに小売最大手ウォルマートの2月既存店売上高は軟調でターゲットの業績見通しも慎重そのものであり、株式相場がブル相場を続けるとは想定しづらいんです・・・個人的には。

ウォルマートのサイモンCEO、最近は売上鈍化とともに欠品が目立ち始めたと懸念を表明。
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3月22日の休会入り前に、米議会が歩み寄る可能性もあります。逆に言うと、メドが立つまでは株価が上振れしづらいのではないかと。

不安材料は、米国だけではありません。イタリア総選挙結果の不透明感も払拭されませんし、ユーロ圏では財政優等生のオランダですら、2014年には欧州連合(EU)の財政基準である「対GDP比で赤字3%」を上回る3.3%になるとのニュースも飛び出しました。

以上を理由に、個人的にはいったん調整が入るタイミングに入ってきたと予想しております。もし明日、予想外にオバマ米大統領と民主党・共和党の間で妥協がみられ株価が急騰した場合は・・・電話インタビューさせていただいている日経CNBC「Newszone」にて、公開懺悔します(汗)。そのときは、出演日時もTwitterにてお知らせしますね。

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