by Sawako •
July 25, 2013 •
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Hilsenrath Sees Possibility Of Lowering Thresholds By FOMC.
米連邦公開市場委員会(FOMC)は29-30日の会合で、毎月850億ドルのペースでの資産買入を継続する方針でございます。ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙のFed番担当であるジョン・ヒルゼンラス氏の記事で25日、報じておりました。そんなことは百も承知と、ページを飛ばさないで下さいね。
それだけではなくヒルゼンラス記者によると、FOMC高官は数値目標水準の変更で協議するとみられ、来週の会合では失業率とインフレの数値目標をそれぞれ引き下げるシグナルを点灯させるといいます。
バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長は6月18-19日FOMC後での記者会見で、数値目標につき「調整があると考えており、調整するならば引き上げではなく引き下げ」と発言。失業率に対しては、ミネアポリス連銀のコチャラコタ総裁が5.5%への修正を提案するなど他のFOMC高官も引き下げの必要性に言及していましたから、十分ありえます。
9月にQE縮小が意識されるなか出口政策の準備には抜き足差し足、慎重に。
インフレについては、7月17日の議会証言で「インフレが2%付近にとどまらない限り」ゼロ近辺での低金利政策を継続すると述べましたよね。逆に言うなら、目標値2%を大きく下回るシナリオは描いていないわけです。従ってバーナンキ議長が示唆したように、例えばインフレが1.5%を下回るようなら利上げを行わない、すなわち低金利を保持するというサインを送る余地が残ってるんです。
低金利への期待を促す政策が続くとあれば、WSJ紙のタイトルが「Up For Debate At Fed, A Sharper Easy-Money Message(緩和政策に向けた、より明確なメッセージはFedでの協議次第)」なはずです。こういったWSJ紙のニュースの前に、フィナンシャル・タイムズ(FT)紙がFed番であるロビン・ハーディング記者の署名で「サマーズ元財務長官が緩和策に効果を見出しておらずバーナンキFRB議長の後任になりえない」と報道した点は、意義深い。ワシントン・ポスト紙がサマーズ氏が最右翼と伝えた後なだけに、なおさらです。政策重視でいくと、インフレ目標値導入でバーナンキFRB議長を支持していたジャネット・イエレン副議長がやはり適任でしょうね。
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