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FOMC議事録 : WSJは9月QE縮小先送りを期待?

by • August 21, 2013 • Latest NewsComments (0)460

July FOMC Minutes : WSJ Seems To Wish No Taper In September.

FOMC議事録、公表されました。今年終盤の縮小開始・2014年半ばの終了に全員が支持していたことが分かりましたね。

以下、議事録に関するまとめ。

7 月30‐31日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録が21日、公表された。議事録では、今後の金融政策に対し「参加者全員が6月FOMC後の記者会見および7月の議会証言にてバーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長が提示した資産買入への見通しを確認し、適切と判断した」という。バーナンキ議長が打ち出した「今年終盤の量的緩和(QE)縮小開始、2014年半ばの終了」との見通しを支持していたことが分かった。

また、議事録では「経済状況が全般的に予想に沿って改善すれば、委員会は終盤に緩やか縮小に着手するだろう」、「2014年半ば当たりでゆっくりとした買入ペースを終了する」と明記。そのような状況になるまで経済が回復していれば、「失業率は7%近辺、インフレは目標値の2%付近」に到達しているとの見通しも示した。参加者のうち、1名が時期を明確化したQE縮小・終了につき反対を表明。経済指標次第の政策運営よりも事前に確約した政策となりえるとし、市場に誤った指針を送ると主張していた。ただし大部分の参加者は、市場がすでに政策運営が経済動向次第である点を理解しているとの認識を示したという。数名の参加者は、「失業率7%」という数値目標を事例として捕らえるべきで数字自体を強調すべきでないとの意見を唱えていた。一方で、数人の参加者は「近いうちに」縮小開始が必要になる可能性を指摘した。

声明文でQE縮小見通しにつき追加文言を盛り込むかとの協議で、大半の参加者は「役立つ」と見込んでいたものの、多くが「適切なニュアンスでの情報の提供手段などに困難が生じる」と判断。政策の意図に対し、「不透明性をもたらすリスク」があると懸念を示した。数人の参加者は、目的に沿う別の手段があると主張。複数の参加者はQE縮小に関する追加情報につき、「7月ではなく次回(9月17-18日)」が適切とし、別の複数の参加者は「委員会がQE縮小に踏み切る時期に合わせて発表することが最も有益」とし、事前にQE縮小を盛り込むことは意図しない財政引き締め、すなわち金利上昇をもたらすと述べた。

金利引き上げへのガイダンスについても、協議した。ほとんどの参加者は現状の数値目標「失業率6.5%、インフレ2.5%」の維持につき、賛意を表した。失業率の下方修正を含めた変更については、数人の参加者が政策自体の変化と解釈されかねず信任を損ないかねないと懸念を表明。半面、複数の参加者は適切な水準の緩和策を提供する上で必要とあれば調整すべきであるとし、失業率の引き下げを検討することに前向きなスタンスを打ち出している。多くの参加者は、失業率が6.5%に到達した後の政策に透明性を加えるため、追加的な説明を与える可能性に言及していた。1人の参加者は失業率だけでなく、インフレの下限についても補足すべきと主張。別の1名は、インフレが具体的な水準を下回る場合は利上げを開始しないという内容を盛り込むべきと提案した。

経済の現状については、「まちまち」と判断しており、数人の参加者は「財政政策が予想より上半期の支出を抑えた」との見解を示した。多くの参加者は、上半期の成長につき「予想以下に終わった」と評価しており、平均以下の世界成長の減速も輸出の伸びに「ネガティブ」とまとめている。労働市場も、非農業部門就労者数(NFP)の増加を歓迎しつつ失業率は「高止まりしている」と指摘。インフレは、長期的な目標値2%以下にとどまっているとした。下半期には、成長の回復を予想。背景に「大いに緩和的な政策」を挙げたほか、株価や住宅価格の上昇が寄与する見通しを示す。半面、短期的な見通しは6月時点より「確信が薄らいだ」と追記。理由として、1)住宅ローン金利の上昇、2)原油価格の上昇、3)輸出の鈍化、4)財政政策の引き締め--を挙げている。経済見通しについては、楽観度が後退したことを映し出した。

なお、今回の議事録では固定金利を全額支払いのリバースレポについて説明していた。

19人が囲むFOMCのテーブル、協議するだけで腹筋が鍛えられそう。
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以上の内容を踏まえ、WSJ紙は2つの記事を掲載していました。対照的とは言い過ぎでしょうが・・・共和党寄り、金融市場寄りのWSJ紙なだけに、QE縮小を見送ってほしい魂の叫びが聞こえてくるようです。

2つの記事はと申しますと・・・。

ヒルゼンラス記者による「Key Passages From Fed Minutes(FOMC議事録での重要点)」と題した記事では、資産買入の縮小につき「スタンスに変化なし(NO CHANGE IN THE STANCE ON BOND BUYING)」と指摘していたんです。経済環境が全般的に改善すれば、バーナンキFRB議長が6月FOMCなどで発言したように、今年終盤の買入縮小、2014年半ばの終了がメドになる点を伝えています。同時に、「Fed高官は資産買入への忍耐強さを検討(OFFICIALS CONSIDERED PATIENCE IN UNWINDING BOND PROGRAM)」との項目で、数人の参加者が縮小につき追加情報を評価すべきとし、縮小に急がない様子を紹介していました。

半面、ビクトリア・マックグレン記者とジェフリー・スパーショット記者が配信した「Fed Views Mixed on Bond Buying」では、タイトルどおり資産買入の縮小につき意見がバラバラと報道。全般的に議事録は、FOMCの参加者がこれまで入手した経済指標を元にQE縮小への結論を引き出すのにためらいをもっている印象を与えたとしています。また、経済見通しにつき、今年初めより悲観的にシフトしたとまとめてました。

見通しが悲観的になった点は、ヒルゼンラス記者も指摘。FOMC議事録で「多くの参加者が短期的な経済見通しへの確信が薄らいだ」とする部分を引用していました。2本の記事を比較すると、後者に違和感をおぼえませんか?QE縮小の道筋に「全員が支持」していたのに、短期的な見通しに楽観度が後退したからといってQE縮小への意見が真っ二つということでもないでしょう。

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