Kering Q3 Earning Slowed With The Sophistication In Design.
以前、LVMHの7-9月期決算を受けて2桁成長のモメンタムを失いつつあるとお伝えしました。高級ブランドの雄、ケリングも同様の事態を迎えております。
ケリングが24日引け後に発表した7-9月(第3四半期)決算では、継続事業ベースの売上高が前年比1.5%減の25.2億ユーロと市場予想の25.5億ユーロより弱い結果となりました。買収・為替変動を除く売上高は、3.4%増。内容を受け、25日に株価は一時4.7%と4月26日以来の下げ幅を示現。LVMHも、約2%近くもつれ安となりました。
グッチの減速が全体の足を引っ張っており、0.6%増と市場予想の2.1%増を大幅に下回っていました。4年ぶりの水準に落ち込んだ背景には、戦略の転換が横たわります。
洗練された顧客獲得を目指しロゴなし革バッグ「バンブー・ショッパー」、「レディ・ロック」をざっと2290ドル(22万4420円)で販売開始し高級ラインの多角化を図ったほか、日本をはじめアメリカ、イタリアでアウトレットに転売していた商品を旗艦店で売りさばく方針転換なども行いました。戦略上の転換により、平均10%以上の値上げを伴ったんですよね。
バンブー・ショッパーのトート(カバー写真)、レディ・ロックもひと目でグッチと分かるデザインなのに。
蓋を開けてみれば、ロゴ好き顧客が離れてしまったもようです。またHSBCのアナリストは、「中国の消費者をめぐる環境の変化に加え、手頃な価格の商品が品薄になったことが背景」と敗因を分析していました。
確かにグッチ以外は、好調です。ロゴを全面にあしらったバッグが存在しないボッテガ・ベネタは15.8%増、イブ・サンローランは12.0%増、その他も9.6%増です。プーマにいたっては既存店売上高は0.8%減と、市場予想の2.3%減より強い数字を計上しました。今回の結果を受け、2013年の通期目標である売上高「1-5%減」を達成する期待があるそうです。
ケリング、1-9月期でみると前年同期比0.6%増の71.7億ユーロ。全体でみても勢いに欠ける決算で、グッチがモードよりマネーを選び軌道修正を検討するかが注目されます。
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