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1-3月期決算、悪材料は織り込み済みな予感

by • April 8, 2014 • Latest NewsComments (0)1048

Market Seems To Have Discounted Weak Q1 Earnings.

いよいよアルコアの決算でスタートを切りました、1-3月期決算シーズン!

4月4日時点のファクトセットの調査によると、1-3月期決算での1株当たり利益(EPS)は1.2%減となる見通し。実現すれば、2012年7-9月期以来のマイナスとなるんです。2013年12月末時点の予想が4.3%増だったなんて、想像できません。

主要10セクターのうち、もっとも大幅な下方修正を余儀なくされたのは素材。2013年12月末の8.7%増から、1.8%減へ急転落していました。次いで金融も3.8%増から5.0%減と、落ち込みが著しい。3日付けのウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙でも、米銀は1)トレーディング部門の減収、2)住宅ローン貸出の低迷、3)その他ビジネスでの穴埋めが困難――とあって、業績不振に陥ると警告していましたね。ワースト3位は裁量消費財で、12.6%増から4.6%増へ縮小させています。

各米銀大手のEPS見通し、ウェルズ・ファーゴ以外ご覧の下方修正。
wsj
(出所 : WSJ)

決算内容には、すでに暗雲が立ち込めています。4日までに発表を行ったS&P500構成銘柄21社のうち、予想を上回るEPSを発表した企業は12社のみ。53%に過ぎず、これは5年間平均の73%を大幅に下回っているんです。

また21社のうちカンファレンス・コールで業績圧迫要因として「ドル高」を挙げた企業は、オラクルやナイキをはじめ11社と半分に及びました。この11社のうち、市場予想を上回るEPSを叩き出した企業は6社と55%となっています。

大寒波と積雪といった悪天候を挙げた企業は、21社のうちフェデックスなどを含む9社でした。9社のうち、33%に相当する3社しか市場予想を上回るEPSを計上できなかったんですね。

では、決算シーズンの幕開けを飾るアルコアはどうだったかといいますと・・。

1-3月期決算では1株当たり利益は9セントとなり市場予想の5セントを上回りました。売上高は54億5000万ドルと、市場予想の55億5000万ドルに届かず。とはいえ2014年のアルミ需要は前年比7%増で維持し、2014年の航空需要見通しにいたっては従来の8%増から9%増へ引き上げたんですね。時間外取引では一時2.5%高を示しました。

翻ってマーケットは8日、自律反発。S&P500は売り先行後、50日および75日移動平均線がある1840p付近でのサポートをあらためて確認すると切り返しました。市場関係者の意識するテクニカル的なサポート、1850pも回復して引けています。ナスダックも7日こそ100日移動平均線を割り込み、2月6日以来の4100p割れでクローズ。ナスダックにおける3日続落での下げ幅は2011年11月以来で最大を記録しましたが、8日には4100pをきっちり戻して取引を終えました。

今週末のJPモルガン・チェース、ウェルズ・ファーゴなど少しでも色よい数字が出れば、悪材料は織り込み済みで株価に底打ちの予感が漂います。

(カバー写真 : investorplace)

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