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米4−6月期GDP確報値は4.6%、個人消費は予想以下も企業投資が寄与

by • September 26, 2014 • Finance, Latest NewsComments Off2552

U.S. Q2 GDP Grew 4.6% On Business Investment, Consumption Below Estimates.

米4−6月期国内総生産(GDP)確報値は前期比年率の4.6%増と、市場予想と一致した。大寒波の打撃から3年ぶりのマイナス成長へ沈んだ1-3月期の2.1%減を上回っただけでなく、速報値の4.0%、改定値の4.2%増からそれぞれ上方修正。3期ぶりの高水準を示す。1-6月(上半期)の成長率は1.2%増と改定値時点の1.0%増から引き上げられ、9月米連邦公開市場委員会(FOMC)の2014年末成長予想を無難に超えられそうな水準に着地した。

内訳をみると、GDPの7割を占める消費は2.5%増と速報値・改定値と変わらず。ただし、市場予想の2.9%増を下回った。耐久財が改定値の14.3%増から14.1%へ下方修正されていた。一方で、非耐久財は改定値の1.9%増から2.2%増へ上方修正。前期の±0%からも、増加に反転している。サービスも改定値の0.8%増から0.9%増へ引き上げられつつ、前期の1.3%増を下回り足元最も低い伸びにとどまった。

民間投資は改定値に続き、GDPに寄与している。改定値の17.5%増から19.1%増へ引き上げられ、2012年10-12月期以来のマイナスに転じた前期の6.9%減から大幅に改善した。特に企業の設備投資を表す機器投資が改定値の10.7%増から11.2%増へ上方修正され、前期の1.0%減からもプラス圏を回復。固定民間投資も改定値の8.1%増から9.5%増へ上方修正され、非住宅も改定値の8.4%増から9.7%増へ、構造物投資も改定値の9.4%増から12.6%増へ引き上げられた。

企業支出に支えられ、約2年半ぶりの高成長を遂げました。
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(出所:WSJ

そのほか、住宅投資も改定値の7.2%増から8.8%増へ引き上げられた。在庫投資も改定値の839億ドルから848億ドルへ上方修正。政府支出も改定値の1.4%増から1.6%増へ引き上げられ、前期のマイナスから改善している。知的財産も改定値の4.4%増からから5.5%増へ上方修正し、4期連続で増加するなかで最も強い伸びを遂げた。貿易赤字の縮小を背景に純輸出のマイナス寄与度は速報値の0.43%から0.34%へ縮小した。

GDPデフレーターは、2.1%。市場予想および改定値通りだった。前期の1.3%を超え、2012年7-9月期以来の2%乗せを示す。コアPCEデフレーターは市場予想および速報値・改定値と一致し、2.0%の上昇。前期の1.2%を上回り、2012年1-3月期以来初めて米連邦公開市場委員会(FOMC)のインフレ目標値「2%」を回復した。

企業収益は8.4%増と、2010年7−9月期以来の高水準を達成。前期の9.4%減から回復をみせた。

バークレイズのマイケル・ギャピン米エコノミストは、結果に対し「最終消費は改定値の2.8%増kら3.2%増へ拡大し、前期の1.2%減から回復を遂げた」と評価した。成長の3本柱となる企業の設備投資、在庫投資、個人投資も「4−6月期GDP確報値のうち4.6%ポイント寄与している」と好感。下半期に向け安定的なモメンタムが続くとの見地から、「7−9月期GDPは2.5%増、10—12月期GDPは当初予想を小幅に上回る2.8%増」と予想した。

JPモルガンのマイケル・フェローリ米主席エコノミストは、在庫投資が強含んだ点に注目。足元で製造業景況指数は好調なものの、「緩やかながら反動という向かい風に直面する可能性がある」と慎重な見方を残した。

以上、米4−6月期GDPは大寒波から見事なカムバックを果たしました。GDPの7割を占める個人消費も米7月小売売上高は0.3%増、8月分は0.6%増でしたから米7−9月期は堅調な伸びを示す見通しで、米成長はサプライズ要因さえなければ巡航速度での拡大が期待されます。

(カバー写真 : Universal-robot)

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