Professor Bop-soho

米9月消費者信頼感指数、07年10月以来の高水準から大幅鈍化

by • September 30, 2014 • Finance, Latest NewsComments Off1501

September Consumer Confidence Drops From Highest In 7 Years.

米9月消費者信頼感指数は86.0となり、市場予想の92.5より弱い結果となった。2007年10月以来の高水準を達成した前月の93.4(92.4から上方修正)から、大幅鈍化。4ヵ月ぶりの低水準を示す。現況指数が前月の93.9から89.4へ低下したほか、見通し指数も2007年12月以来の高水準に近い前月の93.1を大幅に下回り83.7となった。

今回の調査期間中、米連邦公開市場委員会(FOMC)の経済・金利見通しでFF金利予想を上方修正した。前月からすでに量的緩和(QE)の終了や出口政策への地ならしを意識し鈍化済みだったため、金利上昇を織り込んで低下した公算が大きい。米8月雇用統計・非農業部門就労者数が予想以下だったほか、米株もダウ平均が17000ドル、S&P500が2000p割れを示現。これまで中東やウクライナ情勢の緊迫化の反応は限定的だったものの、目先の金利上昇懸念には反応せざるをえなかったとみられる。

ジャクソン・ホールで待ち構えたデモ隊のメッセージは、センチメントを先取り?
protestors
(出所:Marketwatch)

発表元であるカンファレンス・ボードのリン・フランコ・経済指標ディレクターは、結果を受け「力強さに欠ける雇用動向や足元の成長鈍化が現況指数を低下させた」と説明。見通し指数の低下もあって、「消費者は景気拡大のペースが鈍化すると見込んでいる」とまとめた。

以下は、結果の詳細。今回は現状の労働市場に対し「職が豊富」から「職探しが困難」を引いたDIがマイナス15.0と、2008年5月以来の水準まで縮小した前月のマイナス12.4から拡大へ反転した。見通し指数は、ビジネス環境と労働市場で楽観度が後退。所得は楽観・悲観ともに強まった。以下は、結果の詳細。

現況指数をみると、ビジネス環境は「良い」が若干低下し「悪い」は変わらず
「良い」23.4%→前月の23.5%から低下、前年同月は20.7%
「悪い」21.3%→前月と変わらず、前年同月は23.9%

労働市場については、「豊富」が低下し「困難」が小幅上昇
「職が豊富」15.1%→前月の17.6%から低下、前年同月は11.4%
「職探しが困難」30.1%→前月の30.0%から上昇、前年同月は33.6%
「横ばい」51.2%→前月の53.5%から低下、前年同月は55.4%

6ヵ月先のビジネス環境への見方は、「良くなる」が低下し「悪化する」が上昇
「良くなる」18.6%→前月の20.8%から低下、前年同月は20.6%
「悪化する」12.0%→前月の9.9%から上昇、前年同月は10.3%

6ヵ月先の労働市場への見方は、「増加」が低下し「減少」が上昇
「雇用が増加する」15.2%→前月の17.8%から低下、前年同月は16.1%
「雇用が減少する」17.8%→前月の15.2%から低下、前年同月は19.1%

6ヵ月先の所得への見方は、「増加」と「減少」がそろって上昇
「増加する」16.8%→前月の15.5%から上昇、前年同月は15.1%
「減少する」13.4%→前月の11.6%から上昇、前年同月は13.9%

購入見通しは、慎重な見通しと裏腹に上昇が優勢。低金利を背景に、自動車は12.0%と前月の13.5%を下回り4ヵ月ぶり低水準だった。住宅も4.9%と、前月の5.3%から低下。高額商品を購入する見込みがないためか、主要機器のみ前月の45.7%から51.3%へ上昇し少なくとも過去半年間で最も強い数字を示した。

(カバー写真:Professor Bop)

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