Durable Goods Orders Led Economists To Cut Q3 GDP Estimates.
米9月耐久財受注は前月比1.3%減となり、市場予想の0.5%増より弱い結果となった。過去最高の伸びを遂げた7月の22.5%増の反動で18.3%の減少を示した8月に続き、2ヵ月連続でマイナスを示す。特に変動の大きい輸送用機器が3.7%減と2ヵ月連続で減少。民間航空機が16.1%減と2ヵ月連続で2桁減少だった上に、自動車も0.1%減と小幅ながら前月に続き減少した。
輸送機器を除いた場合は0.2%減と、市場予想の0.7%増を大幅に下回った。前月の0.1%増から、減少に転じている。防衛材こそ7.4%増と2ヵ月連続で増加したものの、コア資本財(企業の設備投資を示す航空機を除いた非防衛財)は1.7%減と市場予想の0.7%増より格段に弱い。前月の0.3%増(0.6%増から下方修正)から減少に転じ、過去6ヵ月間で4回目の減少を迎えている。特に機械が2.8%減、コンピューター・電気機器も2.5%減と、そろって前月から減少に転じた。半面、電子機器は1.8%増と、2ヵ月連続で増加。一次金属も2.2%増と2ヵ月連続で増加したほか、組み立て金属は0.7%増と過去2ヵ月分の減少を打ち消した。
耐久財出荷は前月比0.1%増と、前月の1.8%減からプラスに転じた。ただし国内総生産(GDP)に反映されるコア資本財は0.2%減と、市場予想の0.7%増に遠く及ばず。5ヵ月ぶりに減少に転じた。耐久財在庫は前月に続き0.4%増となり、16ヵ月連続で増加した。在庫相当は在庫の伸びが出荷を上回ったため、前月の1.64ヵ月から1.65ヵ月へ延びた。
JPモルガンのマイケル・フェローリ米主席エコノミストは、今回の結果を受け「取り繕えないほど不調な内容で米国需要の鈍化を示唆するが、耐久財受注の変動の大きさを踏まえると米景気減速を宣言するには時期尚早」と分析。ただ7−9月期の機器投資は「10.0%増と従来予想の13%増から下方修正」しており、あわせて米7−9月期GDPも「在庫投資の増加が設備投資の下押しを緩和するものの、従来の3.0%増から2.9%増へ小幅に引き下げる」とまとめた。
ゴールドマン・サックスも、耐久財受注の結果を受け7−9月期GDP予想を従来の3.3%から3.2%へ引き下げた。
——以上、米9月耐久財受注はエコノミストに30日発表の米7−9月期GDP予想を下方修正させる内容でした。現時点で、ブルームバーグがまとめた予想は、3.0%増。4−6月期を下回る見通しですが、3%増を維持できれば米連邦公開市場委員会(FOMC)の9月予想レンジ内にとどまる望みをつなぎます。
(カバー写真:Reuters)
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