December Non-manufacturing ISM Falls To 6-month Low.
米12月ISM非製造業景況指数は56.2となり、市場予想の58を下回った。前月の59.3にも及ばず、6ヵ月ぶり低水準。10−12月期平均は57.5となり、7−9月期の59.0から鈍化している。
主な内訳は以下の通り。
・ビジネス活動 64.4<前月は57.2
・新規受注 58.9<前月は61.4
・雇用 56.0<前月は56.7
・仕入れ価格 49.5(2009年9月以来の分岐点50割れ)<前月は54.4
BNPパリバのブリックリン・ドワイヤー米エコノミストは、結果を受け「サービス業の雇用が鈍化する見通しで米12月雇用統計・非農業部門就労者数(NFP)は27.5万人増と、11月の32.1万人増を下回る」と予想した。ただし、ブルームバーグがまとめた市場予想の24万人増を上回る水準となる。
米12月マークイット・サービス業PMI改定値は53.3と、速報値の53.6から下方修正された。市場予想の53.7および11月の56.2も下回り、大寒波が襲いセンチメントが低下した2014年2月以来の低水準。2014年6月の61で頭打ちしてから、下振れを続けている。米12月マークイット総合PMI改定値は53.5と、速報値の53.8から下方修正。前月の56.1からも低下した。
マークイットのサービスPMI、6月にピークをつけてから低下の一途をたどる。
マークイットのクリス・ウィリアムソン米主席エコノミストは、結果を受け「6ヵ月連続で下振れしたように単月の鈍化にとどまらない」と指摘。政府機関閉鎖の影響で急低下した2013年10月を除き「2012年末以来の低成長を示唆しており、米経済は著しく成長モメンタムが低下した」と慎重な見方を示す。成長率をめぐり「10−12月期は5%というよりも2%程度となる公算が大きい」、雇用の伸びも「20万人割れのサインが点灯した」とも予想。ただ景気拡大の分岐点を示す50を保っており、経済成長は鈍化の域を超えず原油安で消費が支えられるとも付け加えた。
米11 月製造業受注は前月比0.7%減となり、市場予想の0.5%減より下げ幅を広げた。前月の0.7%減を含め、4ヵ月連続で減少。非耐久財が前月の1.6%減に続き0.5%減したほか、耐久財も0.9%減と過去4ヵ月間で3回目の減少を示す。結果を受け、バークレイズのジェシー・ヒューウィッツ米エコノミストは「国内総生産(GDP)に反映されるコア資本財(民間航空機を除く非防衛財)が減少しただけでなく10月分が下方修正され、在庫も予想以下にとどまり米10−12月期GDP予想を2.8%から2.7%へ引き下げる」とまとめた。
——年初の米12月ISM製造業景況指数などに続き、米指標はさえない結果が続きます。WTI原油先物が48ドル割れ、ブレント原油先物が52ドル割れとそれぞれ約5年半ぶりの水準へ落ち込んだこともさることながら、米指標も弱含みでは米株の下値も拾いづらいでしょう。
(カバー写真:Alpha/Flickr)
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