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マンハッタン住宅販売価格、2014年の伸び率は米株3指数を圧倒

by • January 7, 2015 • Finance, Latest NewsComments Off1916

Manhattan Average Sales Price Increased Faster Than The U.S. Stock Market In 2014.

2014年は株価だけでなく、こちらも摩天楼のごとく空を目指す勢いで上昇しました。

マンハッタンの住宅販売価格でございます。ダグラス・エリマンとミラー・サミュエル・リアル・エステート・アプレイザーの調査によると、2014年の平均販売価格は前年比19.0%上昇の172万ドル(約2億500万円)。2008年に示現したこれまでのピーク、159万ドル(約1億8900万円)を軽々と超えていきました。米国内の富豪に加え中国をはじめロシア、南米など海外の億万長者がこぞって押し寄せ、天井知らずといった感が漂います。

2014年10−12月期のマンハッタン住宅販売価格・平均値は前期比3.3%上昇の174万ドル(約2億700万円)で、上昇率は13.1%と堂々の2桁でした。中央価格でも98万ドル(約1億1700万円)で前期比7.9%上昇、前年比では14.6%の上昇を遂げています。在庫数が前期比14.3%減の4995軒と、品薄だったことも値上がりを加速させたのでしょう。

NY市の観光大使に就任したテイラーちゃんも、トライベッカのペントハウスを購入。
New Year's Eve 2015 In Times Square
(出所;Theo Wargo/Getty Images)

特に、高級物件は妖しいまでの上昇を華麗に演じていますよ。平均の販売価格は前期比2.1%上昇の740万ドル(約8億8000万円)、前年比になると19.3%に及びマンハッタン住宅販売価格の平均と合わせS&P500など米株主要3指数を圧倒する勢いですからね。

ただし、高級物件は中央価格になると話は別で2.0%下落の480万ドル(約5億7100万円)でした。高級物件からアパートまで全て含めた契約完了件数も前期比18.3%減、前年比17.6%減の2718件と7−9月期に続き落ち込んでいたんです。2014年後半は 1)ドル高、2)原油安に伴うロシアなど産油国の景気減速、3)バブル警戒感——などを背景に買い控えられたのでしょう。

新規開発物件でも、ほのかに需要の翳りが確認されます。平均の販売価格が前期比2.4%下落の316万ドル(約3億7600万円)と下落したほか、販売期間も前期比で12.4%延び102日でした。在庫数も前年比103%増の1440軒となり、こちらで指摘したように泉のようにこんこんと涌き上がる需要を期待して建設ラッシュが進んだ影響が徐々に現れております。

左うちわの様相を呈した不動産エージェントにも、変化が現れています。筆者の周りでは、DJやらモデルなどここ数年の間に次々と不動産エージェントの資格を取得し過熱する住宅市場に飛び込んでいきました。ところが最近になって1年前に参入したアジア系美女は脱落、マーケティング・アシスタントに転職したんです。北欧と中東のミックス系も、新たにワイン販売事業チームに加わりました。住宅価格が飛躍的な上昇に合わせ不動産エージェントも増加をたどったものの、競争激化と需要軟化を背景に失速しつつあります。

(カバー写真:New York Condoloft)

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