Bank Investor Returns Seen Rising to Most Since 2007 on Test

シティ10−12月期は減収・減益、訴訟費用とトレーディング収入に泣く

by • January 15, 2015 • Finance, Latest NewsComments Off2039

Citi Earnings Post Sharp Decline On Legal Fees And Lower Trading Revenue.

シティグループが15日の寄り前に発表した10−12月(第4四半期)決算では、純利益が前年同期比で86%減の3億4600万ドルだった。訴訟費用を35億ドル計上したためで、前年同期の24億6000万ドルを超えている。希薄後の1株当たり利益は6セントと、市場予想の9セントより弱い。収入も0.8%減の178億500万ドルとなり、市場予想の185億5000万ドルを下回った。信用損失は12%減の22億ドル。信用損失を縮小させながら、訴訟費用のほか再編費用もかさみ業績改善につながっていない。

シティコープ(グローバル・ユニバーサル・バンキング部門)の利益は、前年同期比93%減の1億9200万ドル。7−9月期の26億100万ドルからも、減少した。調整済み利益は94%減の1億8500万ドル。収入は0.2%増の165億400万ドルで、7−9月期の180億1600万ドルからは減少。調整済みの収入は0.9%減の164億9200万ドルと減収に転じる。営業費用は訴訟費用や規制対応・コンプライアンス費用に加え、また日本を含む11カ国での個人業務撤退関連費などが膨らみ、31%増の136億6100万ドルを計上した。貸倒金は2%減の17億ドルとなり、北米での貸倒準備金の放出拡大や損失縮小が寄与した。

グローバル消費者向け銀行部門の収入は、前年同期比0.3%減の94億4200万ドルだった。地域別でみると北米が4%増の50億9100万ドルだったものの、他は軒並み減収。特に、欧州・中東・アフリカが15%減の3億500万ドルと減少が目立つ。アジアは2%減の17億9100万ドル、南米は6%減の22億5500万ドルだった。預金残高は7%減の8990億ドルとなり、ドル高の余波が減少の一因とされる。

機関投資家部門は、純利益が前年同期比29%減の16億3700万ドルとなり、7−9月期の22億9100万ドルからも減少した。収入は2%増の71億9900万ドルだったものの、7−9月期の83億7100万ドルには届かず。特にトレーディング収入が14%減の24億6000万ドルとなり、マイケル・コルバート最高経営責任者(CEO)が2014年12月に示した予想値5%減より大幅に悪化していた。債券・為替・商品(FICC)部門が16%減の19億9000万ドルとなっており、スプレッド商品での市場の向かい風やマクロ経済を理由に挙げている。株式も2.7%減の4億7100万ドル。欧州・中東・アフリカ(EMEA)が重しになったという。

競合との比較をみると、JPモルガンは前年同期比13%減の36億4000万ドルだった。バンク・オブ・アメリカ(BOA)も20%減の24億1000万ドルとなり、軒並み減少するなかでBOAが今のところ最大の減少率を示す。

投資銀行部門は7%減の10億6500万ドルとなり、7−9月期の12億4800万ドルを下回った。助言業務は1%減の2億6300万ドル。引き受け業務の弱く株式引き受け業務が19%減の2億5200万ドルだったほか、債券引き受け業務も5%減の5億5000万ドルだった。

ローン残高は前年同期比3%減の6450億ドルとなり、7−9月の6440億ドルから小幅増加した。企業向けが1%増の2740億ドルながら、7−9月期の2770億ドルには届かず。個人向けは2%減の2970億ドルとなり、7−9月期の2990億ドルも下回った。

住宅ローン資産も、減少トレンドを継続。
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(出所:Citigroup)

シティ・ホールディングス(証券・個人資産運用・消費者金融・特別資産プール)の利益は、1億5800万ドルとなり前年同期の4億3200万ドルの赤字から黒字に転換した。7−9月期の2億3800万ドルからは34%減少しつつ、和解金支払いが一段落し2期連続で黒字となる。収入は前年比ほぼ横ばいの13億800万ドルだったものの、7−9月期の15億8800万ドルを下回った。調整済み収入は1%増の13億1300万ドルと、こちらも7−9月期の16億4300万ドル以下にとどまる。

純利益マージンは2.92%と、7−9月期の2.91%および前年同期の2.88%を超えた。中核的自己資本(コアTier1)比率は10.5%となり7−9月期の10.7%から低下しつつ、前年同期の10.1%を上回った。

2014年通期の純利益は前年同期比16%減の114億8900万ドル、1株当たり利益は19%減の3.55ドル。収入は1%増の772億7200万ドルだった。

——他の米銀と同じく、債券部門が痛手となりトレーディング収入が落ち込んで業績を圧迫しています。訴訟費用に加え11カ国でのリテール業務撤退が再編費用を膨らませるなか、投資銀行部門も振るわず。ローン残高も減少しており、全体的に良いところがありません。一連の結果を受け、株価はバンク・オブ・アメリカや昨日のJPモルガンと同じく一時4%を超えました。

(カバー写真:Victor J. Blue/Bloomberg)

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