J&J Earnings Top Estimates Despite Strong Dollar.
医薬品・日用品大手のジョンソン・エンド・ジョンソンが14日寄り前に発表した1−3月 (第1四半期)決算で、純利益は前年同期比8.6%減の43億 2000万ドルだった。希薄後の調整済み1株当たり利益は 1.56ドルと、市場予想の 1.54ドルより強い。ドル高の影響で7.2%押し下げられたものの、好業績を叩き出した。売上高は4.1%減の173億7400万ドルとなり、市場予想の173億1000万ドルを上回った。
国・地域別では、米国が5.9%増の86億9200万ドルだった。一方で海外が12.4%減の86億8200万ドルとなり、為替差損を含む場合は13.2%減まで下げ幅を広げる。
売上高の部門別動向は、以下の通り。
医薬品部門は3.0%増の77億2600万ドル。抗血栓薬「ザレルト」が38.2%増の4億4100万ドルだったほか、乾癬治療薬「ステラーラ」も20.4%増の5億4900万ドルと支えた。一方でこれまで売上のけん引役だったC 型肝炎治療薬「オリシオ」はギリアド・サイエンシズの「ソバルディ」や「ハルボニ」、アブビーの「ビエキラ・パック」との競争激化で日米で大幅に売上が落ち込み、33.9%減の2億3400万ドルだった。医薬品は総売上高の約44.5%を占め、2014年10−12月期の44%とほぼ変わらずとなる。
・米国が16.9%増の43億7100万ドル
・海外が10.7%減の33億5500万ドル、為替変動を含む場合は14.4%減
医療機器部門は11.4%減の62億5800万ドル
・米国は6.1%減の29億6200万ドル
・海外は15.6%減の32億9600万ドル、為替変動を含む場合は12.3%減
消費者部門は4.7%減の33億9000万ドル
・米国は3.8%増の13億5900万ドル
・海外は9.7%減の20億3100万ドル、為替変動を含む場合は12.8%減
J&Jは1−3月期にX01を買収し、抗血栓薬「ザレルト」に次ぐヒット商品を生み出す余地を残す。またHIV治療薬「Prezcobix」も、米当局から承認されたばかりだ。また13日にはIBMがJ&J、アップル、メドトロニックとの提携を発表。アップルのモバイル端末で収集した医療・健康関連の情報を分析しデータを管理する取り組みを行う。
2015年の1株当たり利益は6.04−6.19ドルを見込み、従来予想の6.12−6.27ドルから下方修正した。ドル高の逆風を一因に挙げた。1−3月期はドル高にも関わらず予想を上回る1株当たり利益・売上を計上したことが評価された半面、見通しが足を引っ張りNY時間の午後2時30分時点で、株価は0.2%の小幅高だった。
(カバー写真:NBC News)
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