7590237814_f98f52bf9a_k

米4月NAHB住宅市場指数、春の到来を追い風に上昇

by • April 15, 2015 • Finance, Latest NewsComments Off1521

Spring Has Sprung!  NAHB Builder Confidence Rises In April.

米4月NAHB住宅市場指数は56となり、市場予想の55および前月の52を上回った。4ヵ月ぶりに前月を上回り、8ヵ月ぶりの低水準から回復。2005年11月以来の高水準だった2014年9月の59を視野に入れつつある。

内訳をみると、一戸建て現況指数が61と5ヵ月ぶりの水準へ落ち込んだ前月の58から回復。ピークをつけた2014年9月の63をうかがい水準となった。一戸建て見通し指数は64と、4ヵ月ぶり高水準。前月まで2ヵ月連続で59と少なくとも9ヵ月ぶりの低水準だったものの、住宅購入シーズンが開幕する春の到来を受けて力強い伸びを示す。見込み客指数も41と、9ヵ月ぶりの水準へ沈んだ前月の37から上昇した。

4大地域別での住宅市場指数は、3地域が上昇。前月までは、4ヵ月連続で1地域のみだった。今回は北東部が43と前月の37から加速したほか、南部も59と前月の54から上昇。西部も56と、前月を2ポイント上回る。中西部のみ、前月に11ポイントも急伸し61となった反動もあって、55へ低下した。

発表元である全米ホームビルダー協会(NAHB)のトム・ウッズ会長は、結果を受け「春の書き入れ時を迎え、建設業者は消費者が低金利を雇用改善を支えに住宅市場へ引き寄せられることに自信をもつ」と楽観的な見解を寄せた。デビッド・クロウ主席エコノミストも「見通し指数は年初来で最高を遂げており、建設業者は住宅市場が2015年にわたって強い地合いを維持すると見込んでいる」と引き続き前向きな見通しを示す。

確かに6月利上げ観測後退で、金利は低水準をキープ。
rates
(出所:Zillow)

全米抵当貸付銀行協会 (MBA)住宅ローン申請件数指数は4月10日週に前週比2.3%低下し448.2となった。4週ぶりに低下に反転している。新規が3.1%低下の195.6と、4週ぶりにマイナスに。前年比は6週連続で上昇をたどり、直近で最高だった前週の12.0%から7.6%へ鈍化した。借換は1.8%低下の1908.1となり、2週連続で低下した。

米連邦住宅局(FHA)を通じた住宅ローン申請件数指数は、前週比0.1%上昇した。4週連続でプラスを示す。新規が2.9%と4週ぶりに低下へ転じたものの、借換が3.7%の上昇と、2週連続でヘッドラインを支えた。

30年固定金利型の住宅ローン金利(平均)は3.87%と、 前週の3.86%から上昇。2013年5月以来の低水準を示した1月30日週の 3.79%からは10週連続で上振れしている。15年固定金利型(平均)も3.16%と、 前週の3.15%を上回った。FHAのローン金利のみ3.67%となり、前週の3.69%を下回り直近で最低となる。

申請全体に占める借換の割合は57.5%と、前週の57.4%から上昇。とはいえ3月13日週の58.9%を下抜け、2014年10月以来の低水準近くを維持した。2013年5 月以来の高水準となった1月16日週の73.9%割れを保つ。

——米4月NAHB住宅市場指数は、春の到来を受けてセンチメントが咲き乱れたようです。低金利を背景に、2014年9月につけたピークを超えてくるのか試されます。半面、MBA住宅ローン申請件数指数は低金利にも関わらず上昇一服。米3月雇用統計では就業者数の失速を確認したほか賃金の伸び悩みもあり、労働市場のサポート要因がいつまで続くのかも注目でしょう。

(カバー写真:Chester County Planning Commission/Flickr)

Comments

comments

Pin It

Related Posts

Comments are closed.