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米2月S&P/ケースシラー住宅価格指数は堅調、製造業センチメントは軟調続き

by • April 28, 2015 • Finance, Latest NewsComments Off1886

S&P/Case-Shiller Home Price Index Climbs, Richmond Manufacturing Index Below Forecasts.

米2月S&P/ケースシラー住宅価格指数(季節調整前、20都市別)は前年同月比5.03%上昇の173.67となり、市場予想の4.8%を上回った。前月の4.48%(4.6%から下方修正)も超え、約2年ぶりの水準へ鈍化した2014年11月の4.3%から伸びを回復しつつある。2年9ヵ月連続でプラス圏を保った一方、2013年2月以来の10%割れは維持した。季節調整済み・20都市別の前月比は0.93%の上昇と、市場予想の0.7%を上回った。前月の0.9%に続き、6ヵ月連続で上昇している。

住宅価格は安定的な伸びをキープ。
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(出所:S&P Dow Indeces)

前年比では、20都市すべて上昇。1月の14都市から増加している。トップはコロラド州デンバーが前月の2位から浮上し10.0%上昇、次いでカリフォルニア州サンフランシスコが9.8%、テキサス州ダラスが8.6%と続いた。最も伸びが低い都市はワシントンD.C.で1.4%にとどまったほか、オハイオ州クリーブランドも2.3%、ニューヨーク州NYも2.5%となる。

発表元のS&P ダウ・ジョーンズ指数委員会のデビッド・ビルザー委員長は、結果を受け「インフレと賃上げの歩調に合わせ、住宅価格は上昇しつつある」と振り返った。また「前年比で34ヵ月連続で上向いており、コロラド州デンバーとテキサス州ダラスは住宅ブームの頂点を超えた」とも評価している。

米4月リッチモンド連銀製造業景況指数はマイナス3となり、市場予想のマイナス2より弱い結果となった。前月のマイナス8と合わせ、2ヵ月連続で分岐点割れを迎えている。

内訳は、以下の通り。ほぼ全ての項目で改善した。

出荷 マイナス6>前月はマイナス13、3ヵ月連続で分岐点割れ
新規受注 マイナス6>前月はマイナス13、3ヵ月連続で分岐点割れ
稼働率 マイナス4>前月はマイナス7、3ヵ月連続で分岐点割れ
雇用 7>前月は6、4ヵ月ぶり高水準
平均労働時間 4>前月はマイナス4、3ヵ月ぶりに分岐点を回復
賃金 9>前月は8、5ヵ月ぶり高水準
在庫・最終財 18<前月は25、6ヵ月ぶり低水準
仕入れ価格 0.69%>前月は0.62%、3ヵ月ぶり高水準

6ヵ月先見通しは新規受注、稼働率、平均労働時間が上向いた半面、新規受注のほか雇用、賃金、設備投資が低下した。

——住宅価格は在庫ひっ迫を背景に、上昇トレンドを維持。米3月新築住宅販売件数で表れたように、価格面で購入意欲を削ぐ可能性を残します。米4月リッチモンド連銀製造業景況指数は昨日の米4月ダラス連銀製造業景況指数に続き改善したとはいえ、分岐点割れにブレーキが掛からず。ドル高と原油安という二重苦に加え世界景気の鈍化や設備投資の減速に圧迫されており、見通し指数に明るい兆しが見つからなかった点も気掛かりです。

(カバー写真:Forbes)

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